飲食店のランニングコストの目安は?削減アイディア5つを紹介

飲食店を経営するうえで、売上とコストのバランスが重要な課題です。特に「ランニングコスト」は経営が続けられるかどうかを決めるカギとなるでしょう。

そこでこの記事では、飲食店のランニングコストを解説します。

ランニングコストの目安やシミュレーションの仕方、すぐに取り組めるコスト削減のアイディアを5つ紹介します。

現在すでに飲食店を経営している方や、これから開業しようとお考えの方におすすめですので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

飲食店のランニングコストの目安は売上の65%以下?

計算

飲食店を経営し続ける場合、売上と経費、特にランニングコストの把握は必須です。

一般的なランニングコストの目安として、FRL構成比率を65〜70%以下に抑えると良いといわれています。

FRL構成比率とは、ランニングコストのなかで大きい項目の食材などの原価(Food)、人件費(Labor)、家賃(Rent)が売上のどのくらいを占めているかの指標。

最終的に営業利益が15%残らないと経営が厳しくなるため、FRL構成比は65〜70%以下といわれています。

ここからはランニングコストの種類と把握する目的を解説しましょう。

イニシャルコスト開業時のみ、ランニングコストは毎日

ランニングコストと似た言葉で、イニシャルコストがあります。ランニングコストは経営し続ける限り必要なコストに対し、イニシャルコストはいわゆる開業資金のことです。

開業時に1度だけなので、こちらが気になる方は以下の記事をチェックしてみてください。

ランニングコストの種類

ランニングコストの主なものを紹介します。

  • 食材・ドリンクの原価(Food:フード)
  • 人件費(Labor:レイバー)
  • 家賃(Rent:レント)
  • 広告宣伝費
  • 光熱費

以上は毎日かかるコストですが、ほかにも年単位のランニングコストもあります。

  • 火災保険料
  • リース機器の使用料
  • 設備や建物の保守・点検費
  • 各種税金

しかし、家賃や保険などは毎月支払い、年1回払いなど契約形態によってさまざま。

年間の金額を12で割って、毎月ランニングコストに入れて計算するお店も多いです。

ランニングコストが収支のバランスを決める

ランニングコストの食材などの原価・人件費・家賃を抑えて、最終的な営業利益を15%残らないと経営が厳しいといわれています。

「売上が多ければ何とかなるでしょ」では、長期的な飲食店経営は難しいです。

正確なコストの把握は必須ですが、実際の目安や平均値は、業種や業態によって違います。

一例として、日本政策金融公庫総合研究所が、業種ごとの営業利益などをまとめていますので参考にしてください。

日本政策金融公庫総合研究所「小企業の経営指標調査 2020 業種別経営指標」

ランニングコストが収支バランスをどのように構成しているかを踏まえて、売上目標を設定するようにしましょう。

飲食店のコスト削減にはシミュレーションからはじめる

シミュレーション

コスト削減の効果を確認する為にも、今後の売上とランニングコストの予測をシミュレーションをします。

売上の予測は「日別予測客数(席数✕回転数)✕ 客単価 ✕ 営業日数」で計算。計算結果から1営業日の売上(日商)を考えると、毎日の業績判断がしやすくなります。

ほかにも客単価と客数を導くことで、お店の新メニュー作りや、時間帯別のスタッフの量の良し悪しを判断ができることなどです。

具体的にシミュレーションしてみましょう。

(売上予測の例)

席数30席
回転数2.0回転
客単価1,500円
営業日数30日
日別予測客数(席数✕回転数)✕ 客単価 ✕ 営業日数2,700,000円 / 月
1日あたりの売上予測90,000円 / 日

ここからランニングコストを引いていきます。例では上記の売上から人件費などは一般的な比率で計算しました。

(ランニングコストの例)

食材・ドリンクの原価(Food:フード)25%前後
人件費(Labor:レイバー)30%前後
家賃(Rent:レント)10%前後
FLRの合計
FLR比率65~70%
食材・ドリンクの原価(Food:フード)675,000円
人件費(Labor:レイバー)810,000円
家賃(Rent:レント)300,000円
FLRの合計1,785,000円
FLR比率66.1%

売上予測からFRLの合計を引くと915,000円となりますが、実際はまだ広告宣伝費や光熱費などを引くことになるので、もっと残りは少なくなるでしょう。

以上のように1度シミュレーションしてみることが重要なのです。

見直しの頻度の目安 

ランニングコストのシミュレーションが有益なものにするためには、客数や売上などは毎日記録し、毎月末などに材料などの棚卸しを実施していきましょう。

また、次のような情報分析から売上改善や経費削減すべき点が見えることもあります。

  • ランチやディナー・深夜などの時間帯別
  • 平日と休日の曜日別
  • 天気や気温
  • 地域行事の有無
  • 支払い方法(現金や電子マネーなど)

例えば、雨の日に来店すると割引や来店特典があるなどの対策ができるでしょう。

見直しする際の注意点

ランニングコストを見直しする際に注意すべきことがあります。

よくあることはコスト削減がいきすぎて、料理の味や店内・スタッフの雰囲気などが悪くなり、売上が落ちることです。また、逆にコストをかけて、売上を伸ばそうとする場合も注意が必要です。

例えば、行列が出来るほどの繁盛してたお店が、席数を増やす改装を行ないました。しかし、回転数が上がるどころか来客数が減って売上が減った結果に。

不便と思われていた行列が、お店の希少性を上げていることに気づかないことで起きたのです。

売上や利益以外の要素も合わせて、ぜひ検討してみてください。

すぐに取り組めるコスト削減アイディア5つ

アイデア

売上アップの施策を行いつつ、コスト削減も行なうのが基本です。コスト削減の方法によっては一時的にコストが上がっても、短・中期的に減らしていく判断も必要でしょう。

次では項目別にすぐに取り組めるコスト削減アイディアを紹介します。

1.材料費

季節ごとや日々のコストダウンが可能なメニュー開発も必要です。

仕入れ業者への値引き交渉やほかの業者の検討も手段のひとつ。しかし、仕入れ業者に無理させるのではなく、メリットになることも提案しましょう。

例えば、支払いを手形や掛けから現金払いにしたり、米国牛を中心にしたメニュー構成を作って仕入れを集中させて単価を抑えたりなどです。

2.人件費

来客データから、スタッフを忙しい時間帯に集中するシフト管理や、繁忙期だけ採用も有効です。しかし、売上管理などの事務作業に時間が取られる社員も見逃せません。

自動計算するアプリ・サービスを導入すると、人件費以外のランニングコストの把握・削減につながることも多いです。

3.家賃(賃料)

物件のオーナーに家賃を下げてもらえるか交渉しましょう。

ここもオーナーのメリットも考えないと難しいです。オーナーの一番の心配は空室になり賃料が入らないこと。

長期契約と引き換えに、家賃を下げてもらえるか提案してみましょう。

4.広告宣伝費

チラシや雑誌掲載などたくさんの方法がありますが、大切なのは費用対効果を毎回検証することです。

惰性で続けずに効果がないなら、すぐにでもやめることを検討しましょう。

また、SNSの利用もおすすめです。LINE・Twitter・Instagramなどのお店にあった方法を検討してみましょう。

5.光熱費

不要な照明を消すなどのスタッフの意識付けも大事ですが、電力会社、ガス会社の業者や契約プランの変更が有効です。

電気とガス、通信費をセットにすると割引のある電力会社もあります。

新電力会社に切り替えるだけで、大幅な削減に成功も可能ですので、複数の電力会社を提案するサイトも活用しましょう。

まとめ

まとめ

飲食店のランニングコストを解説しました。ランニングコストを把握し削減していくことが、長く経営を続けられるコツです。

すぐに取り組めるコスト削減を実践しながら、お店に合ったやり方をみつけてください。

今回紹介した内容を参考にしながら、まずはランニングコストのシミュレーションをしてみてはいかがでしょうか?

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