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自由度の高い特約店で事業展開する株式会社ZOOがフランチャイズを辞めた理由とは?

自由度の高い特約店で事業展開する株式会社ZOOがフランチャイズを辞めた理由とは?

アメリカの「エレファントイヤー」という商品をモデルに、1354回の改良を重ねて完成された唯一無二のあげ焼きパンを提供する株式会社ZOOのブランド「あげ焼きパン 象の耳」。

今回は、特約店という自由度の高い仕組みを活かして事業展開をする株式会社ZOO(東京都世田谷区)代表取締役の小泉智博氏に特約店の特徴、今後の展望についてインタビューさせていただきました!

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フランチャイズの仕組みに対して疑問を抱き、新たな仕組みを考え始めた

小泉智博氏

編集者

まずは、株式会社ZOOのブランド「あげ焼きパン 象の耳」について教えてください。

小泉

さん

「株式会社ZOO」は2007年3月に創業、人気ブランド「あげ焼きパン 象の耳」をフランチャイズではなく、より自由度の高い特約店として事業を展開しています。 現在は、直営店が1店舗のみでその他は特約店舗として全国展開をしています。 特約店という仕組みを始めたのは5年前からで、それまではフランチャイズとして事業を展開していました。

編集者

お話に出ていた、フランチャイズと特約店の仕組みの違いについて教えてください。

小泉

さん

フランチャイズには「この商品を売ってください」という制約があります。 ですが、特約店は自由度が高く、フランチャイズの商品を売りながら自分が作ったオリジナルの商品の販売ができます。また、営業時間や取扱商品、販売価格、オリジナルトッピングも自由なのでオーナーさんの裁量で決められます。 例えば、地方の店舗の場合、地域によって家賃や物価相場が違うので、販売価格を自由に設定できたり、地元の特産品をトッピングとして追加してオリジナルメニューを作ったりできます。

編集者

特約店という仕組みに変えようと思ったキッカケは何かありますか?

小泉

さん

近年、インターネットが普及し始めたことで、どこに行ってもほとんどの商品を手に入れられるようになったうえ、自分が地方に行っても東京と同じようなお店が並んでいることにつまらなさを感じていたので、事業を開始して2〜3年ほどで辞めたいと思っていました。 また、加盟者さんから「自分の作ったオリジナル商品も販売したい」という声をいただいたときに、自分も過去の経験から試行錯誤しながら、加盟者それぞれの思い思いのお店を出せる仕組みを作りたいと思ったことがきっかけで、新しい仕組みとして自由度の高い「特約店」というシステムを考えました。

店舗名に象の耳を使わない理由

編集者

特約店の中に制約ってありますか?

小泉

さん

加盟していただいている特約店には、店舗名を「あげ焼きパン 象の耳」にしないでくださいと伝えています。 ただ、商品を販売する時は「象の耳」として行っていただくし、店内にポスターやタペストリーなども掲示していただいています。店舗名や取り扱っている商品が違えば、A店でお客さんとのトラブルがあって評判が下がっても他店舗には影響が出ません。 また、屋号を出す必要がないので、もっと売上を伸ばしたい・お店を活性化させたいと考えている飲食店オーナーさんにも商品を扱っていただくことが容易です。 なので、今の店舗の営業を続けながら、+αの売上を作るために「象の耳」を導入する加盟者の方も増えていますね。

自由度が高すぎて何をして良いか分からない人もいる

編集者

今後、どれくらいの期間で店舗を増やしていきたいと考えていますか?

小泉

さん

コロナ禍で閉店してしまった店舗があったものの、現在は状況が改善されて加盟やお問い合わせが増えており、月に2〜3件、多くて5件ほど契約ができています。 このままのペースでいけば、来年・遅くても再来年中に100店舗まで拡大できると考えています。 ただ、未経験の方は自由度が高いゆえに何をしていいか分からず、物件探しで足が止まってしまう人が多いです。なので、私はそういう方に対して、 ・物件探し ・助成金補助金の取得 ・内外装 ・アルバイトの雇い方・募集方法 ・オープンやメニュー展開などのオペレーション ・銀行融資 などのサポートに力を入れています。 一応、店舗用物件として、ららぽーと(三井不動産系列)や丸井、ドン・キホーテは紹介できます。ただ、大きい規模ではなく、自己資金に合わせた規模の物件で低コストで店舗を持ちたいという方も多くいます。ですが、物件探しに時間がかかる方が多いので、そのあたりのサポート面はしていきたいと思っています。

編集者

なるほど。お店の開業に必要な坪数と月の平均的な売り上げを教えてください。

小泉

さん

坪数は、軽トラの荷台部分があれば可能なので2坪程度ですね。 売り上げは、店舗規模や立地によって大きく差がありますが、月に200万円以上売り上げる店舗もあって短期間で初期投資分を回収していました。 家賃も7〜8万円程度で、改装費なども知り合いに頼むなどしてやりくりした結果、加盟金に一番お金がかかったと聞きました。

みんなの個性を活かそうと思って株式会社ZOOにしました

編集者

株式会社ZOOという名前に込められた想いはありますか?

小泉

さん

「象の耳」を売っているから「株式会社ZOO」と思われるんですが、実はそうではないんですよ。 私はものを作るのは得意なんですが、片付けや掃除が苦手なんです。人にはそれぞれ得意なものと苦手なものがあるので、自分が苦手なものは得意な人に任せて、自分たちの個性を活かせる会社を作りたいと思っていました。 そして、私はいろんな個性が集まる動物園のような会社の園長ということで「株式会社ZOO」にしました。 なので、これから象の耳のように、動物シリーズの商品を展開していく訳ではまったくないです(笑)

今後は小麦アレルギーの人でも食べられるパンを作りたいです

編集者

商品のアップデートのタイミングや今後チャレンジしたいことはありますか?

小泉

さん

アップデートのタイミングは、特に決めていなくて課題に気づいたときや直面したときに都度行っています。 また、今後チャレンジしたいこととしては、グルテンを使わずに米粉100%で小麦アレルギーの人でも食べられるパンを作りたいです。ただ、かなり難しくてまだできてないです… あとは、ここ数年の夏はすごく暑くて期間も長いので、象の耳でしか作れないかき氷を作りたいと考えています。 夏は、焼きたてのパンとの相性が悪くて、例年だと7月後半から売り上げが落ちつくんですが、ここ最近は稼ぎ時であった5〜6月くらいから売り上げが落ちつき始めてきているので、やりたいなと思っています。 タネは秘密なんですが、他の店舗にはないもので象の耳ならできそうというところで、来年の夏からやろうと考えています。また、夏は換気扇を回していてもオーブンは熱いので、7〜9月はかき氷専門店にしようかなとも考えています。

狙いは30代の主婦でしたが、意外と幅広い方々に来ていただいています

編集者

客層に偏りはありますか?

小泉

さん

開業時は30代後半の中学生以下のお子様を持つ世帯収入が500万円以上の主婦をターゲットにしていたのですが、実際に営業してみると、時間帯によってOLさんやお年寄り、夕方になると小中学生、土日では家族連れやカップルの方も来られます。

編集者

やはり女性の方が多いですか?

小泉

さん

最近はそんなこともなくて男性の方もよく来てくださいますね。

今の生活を変えたい方に加盟していただきたいです

編集者

どういう方に加盟していただきたいかを教えてください。

小泉

さん

まだ北陸地方や中部地方、四国地方などの進出できていない地域の方に加盟していただきたいです。やはり進出できていない地域の方に興味を持っていただきたいので、その地域に住んでおられる方に加盟していただけたら嬉しいです。 あとは、サラリーマンで独立をしたいが、やり方が分からなくてできない方や今の生活を変えたい方に加盟していただきたいです。 絶対に成功すると保証はできませんが、サポートも充実していて他のお店よりも良心的で、あげ焼きパンという珍しい商品を扱っていることからテレビ取材も来て注目を集めやすいです。 なので、この仕組みを活かして今の生活を変えたい方に利用していただけたらと思います。

★あげ焼きパン 象の耳 / 株式会社ZOO

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