一般的な飲食店を開業するのに比べて、費用が抑えられるキッチンカーですが、いざキッチンカーを開業するとなれば、それなりにお金がかかります。
自己資金で用意するにしても、融資してもらうにしても、開業にかかる費用はできるだけ抑えたいものです。
そこで把握しておきたいのが補助金や助成金についてです。
この記事では、キッチンカーを開業するときに受け取れる補助金や助成金について紹介していきます。
助成金や補助金を検索する方法や申請方法などについても解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
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キッチンカーを開業するときに受け取れる補助金や助成金
キッチンカーを開業するときに受け取れる主な補助金や助成金としては、
- ものづくり補助金
- 創業支援等事業者補助金
- 地域雇用開発助成金
- 小規模事業者持続化補助金
- 事業再構築補助金
などがあげられます。
それぞれ詳しく解説していきます。
ものづくり補助金
ものづくり補助金は、各地方の自治体ではなく、国が設けている補助金です。
ものづくりをおこなう中小企業や特定非営利活動法人を対象としているもので、事業をおこなう際の設備導入や原材料の購入にかかる費用の2分の1を補助してもらうことができます。
補助金額は100〜500万円となっており、キッチンカーでのビジネスを始める場合でも申請可能です。
補助金ですので返還する必要はありませんが、ビジネスが軌道にのるなどして収益が安定してきた場合、任意で一部を返還することもできます。
公募は一年を通しておこなわれていますが、3ヶ月ごとに締め切られるので締め切りや応募条件などをしっかりとチェックしてから申請をおこなうようにしてください。
【ものづくり補助金総合サイト】
URL:https://portal.monodukuri-hojo.jp/index.html
創業支援等事業者補助金
ものづくり補助金同様、こちらも国が用意している補助金の一つです。
キッチンカーを開業する際の利用も可能ですが、認定された市区町村で新しく事業を始める方のみが対象となっています。
そのため、どの地域でキッチンカーを開業する場合であっても対象となるというわけではありません。
また、こちらの補助金も返還の義務はありませんが、利益が出た場合に一部を自主的に返還することが可能です。
設備の導入などにかかる費用に対し、50〜1,000万円の範囲内で補助してもらうことができます。
条件の確認や申請の方法などについては公式サイトで確認できますが、公式サイトは毎回新しく作成される形式となっているようです。
以前のサイトにアクセスしても「メンテナンス中」と表示される可能性が高いので、「創業支援等事業者補助金」などで検索し、最新の公式サイトにて手続きをおこなうようにしてください。
地域雇用開発助成金
雇用や労働を所管する厚生労働省によって用意されているのが、こちらの「地域雇用開発助成金」です。
こちらは雇用の機会に恵まれにくい地域において、雇用を確保することを目的として設けられた助成金で、離島や、過疎化や高齢化が進んでいる地域で開業する場合が対象となります。
雇用の創出を目的としている助成金なので、「開業すれば受け取れる」という類の助成金ではありません。
開業後、2人以上を雇用することが受給の条件となっています。
ただ、最大3回まで受給できるという強みがあります。
50〜800万円を3回まで受給できるので、スタッフを雇うことを検討している方にとっては非常に魅力的な制度です。
【地域雇用開発助成金】
URL:https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/chiiki_koyou.html
小規模事業者持続化補助金
新型コロナウイルスによって影響を受けた事業主が新たな販路を確保するためにキッチンカーを導入する場合などに受給できる、「小規模事業者持続化補助金」。
こちらは日本商工会議所によって設立されている補助金制度です。
受け取れる金額は最大で100万円までとなっています。
【小規模事業者持続化補助金】
URL:https://r1.jizokukahojokin.info/
事業再構築補助金
事業再構築補助金は、中小企業庁によって設けられている、新型コロナウイルスで影響を受けた事業者向けの補助金制度です。
新型コロナウイルスの影響によって売上が減少した事業主が、業務の転換を図ったり新しい分野で事業を始める際に利用できる補助金となっています。
業務の転換や新しい事業をスタートさせる際に必要な設備の導入などにかかる費用を、100万円〜1億円の範囲で補助してもらうことができます。
【事業再構築補助金】
URL:https://jigyou-saikouchiku.go.jp/
各自治体独自の補助金や助成金もあり
キッチンカーを開業する際に活用できる補助金や助成金の制度には、国や団体が用意しているものだけでなく、各自治体が独自に用意しているものもあります。
例えば、東京都の場合だと、飲食店を営んでいる事業者がキッチンカーを導入する際に受け取れる「業態転換支援事業」という制度があります。
【業務転換支援事業】
URL:https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/conversion.html
キッチンカーでの事業をスタートさせる方向けのピンポイントな制度を用意している自治体もあるので、国が用意している制度だけでなく各自治体が用意している制度についてもぜひチェックしてみてください。
キッチンカーでも新型コロナ関連の協力金は受け取れる?
新型コロナウイルスが流行して以降、最も影響を受けている業界の一つが飲食業界です。
その飲食業界に対して国や自治体は「協力金」という形での支援をおこなっています。
「時短営業に協力する」や「酒類の提供時間を短縮する」など受給の条件は協力金によっても異なりますが、1日数万円ほど支給される制度です。
キッチンカーも飲食業界にあたるため、協力金を受け取ることができるかどうかを気にしている方も多いのではないでしょうか?
ただ、協力金の対象となるかどうかの判断はそれぞれの制度によって異なるため、一概に「受け取れる」とは言い切れません。
あくまで一例ですが、テイクアウトでのみ食品提供するキッチンカーは協力金の受け取りの対象外として判断されることが多いようです。
一方、簡易的なテーブルとイスを設置して飲食できるスペースを設けて営業しているキッチンカーは、協力金の受け取り対象となるケースが多々あります。
同じ仕組みの制度でも自治体によって判断が変わるので、まずは各自治体の担当部署に問い合わせるようにしてください。
キッチンカーの開業にかかる費用の相場
キッチンカーを開業する場合、開業時に受け取れる補助金や助成金の情報をリサーチすることも大切ですが、キッチンカーの開業にいくらかかるのかを把握しておくことも大切です。
キッチンカーの開業費用のほとんどを占めるのが「車両費」です。
キッチンカーの主役となる車を用意するには、専門業者に制作を依頼する方法とDIYで用意する方法があります。
専門の業者に制作を依頼する場合は160〜500万円ほどかかります。
一方、DIYで用意する場合は50万円ほどで済みますが、自治体が設定している条件を満たす必要があるため決して簡単に用意できるものではありません。
また、車を用意するだけでは営業できませんので、
- 食材
- 梱包資材
- 広告宣伝費
などについても、初期費用やランニングコストとして考えておく必要があります。
キッチンカーの開業時に利用できる補助金や助成金を探す方法
キッチンカーの開業時に利用できる補助金や助成金を探す方法としては、
- 中小企業ビジネス支援サイトを利用する
- 商工会議所に問い合わせる
- 産業振興センターに問い合わせる
- 自治体のホームページを利用する
という、4つの方法があげられます。
中小企業ビジネス支援サイトは「J-Net21」と呼ばれることもあるサイトで、中小企業の経営に役立つ情報が掲載されており、補助金や助成金に関する情報も検索可能です。
各自治体にある商工会議所や産業支援センターに問い合わせることで、補助金や助成金の情報を集めることもできます。
また、補助金や助成金の情報は各自治体のホームページにまとめて掲載されているので、自治体のホームページでリサーチすることもできるでしょう。
株式会社補助金ポータルという企業が運営している各自治体の補助金や助成金に関する情報をまとめた「補助金ポータル」というサイトでも情報のリサーチが可能です。
【補助金ポータル】
URL:https://hojyokin-portal.jp/
キッチンカーの開業時に利用できる補助金や助成金への申請方法
キッチンカー開業時に申請できる補助金や助成金の申請方法は、それぞれの補助金や助成金によって異なります。
ただ、大まかな流れは変わりません。
以下のような流れで申請を進めていきます。
- 条件を確認する
- 必要な書類を用意する
- 指定された方法で申請する
- 審査がおこなわれる
- 審査に通れば指定した口座に補助金・助成金が振り込まれる
まずは、先ほど紹介した方法を活用して補助金や助成金の情報をリサーチしましょう。
申請したいと思えるものが見つかったら、条件を確認し、申請に必要な書類を用意します。
書類が揃ったら申請をおこなっていきますが、窓口での提出が必要になるものもあればオンライン上のシステムから申請できるものもあるので、指定された方法で申請をおこないましょう。
申請が完了したら、審査がおこなわれます。
後は、審査の結果を待ち、指定した口座に補助金や助成金が振り込まれれば完了となります。
まとめ
キッチンカーを開業する際に活用できる補助金や助成金について紹介してきました。
補助金や助成金を受け取るには指定された条件を満たした上での申し込みが必要になります。
手間もかかりますし、必ず受け取れるわけではありませんが、少しでも受け取れる可能性があるのであれば積極的に申請するべきです。
利用できる制度もさまざまあり、数百万円単位で支援を受けられる制度もたくさんあるので活用しない手はありません。
まずは、活用できそうな補助金や助成金がないか情報をリサーチするところから始めてみてはいかがでしょうか?