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【2024年最新】キッチンカーの開業で受け取れる補助金や助成金のまとめ

キッチンカーは、店舗がなくても開業できるので、飲食業界での新規開業を目指している人におすすめの業種の一つです。

しかし、キッチンカーで開業する際、車両の購入費や厨房設備の工事費などで、数百万単位の高額な初期費用がかかることがあります。

自己資金や銀行からの融資がある場合でも、各種補助金や助成金を利用して、開業に必要な初期費用は可能な限り安く抑えたいものですよね。

そこで、この記事では、キッチンカーを開業する際に受け取れる補助金や助成金を紹介します。

キッチンカーの開業にかかる費用の相場

キッチンカーの開業にかかる費用の相場は、300万円~1,000万円です。

キッチンカーの開業にかかる費用の大半は、移動販売車として利用する車両費です。

そのため、キッチンカーの開業に必要な費用は、車両をどのように用意するかによって大きく変わります

【キッチンカーの調達方法と費用の相場】

調達方法費用の相場
新車のキッチンカーを購入する250万~600万円
中古のキッチンカーを購入する150万円~400万円
所持している車をキッチンカーに改造する100万円~
キッチンカーをレンタルする1日5万円~

キッチンカーを開業するには、車両費のほかにも、食材や梱包資材にかかる費用、広告宣伝費などが必要です。

実際に営業開始するまでに必要な金額は、「キッチンカーで何を販売するか」によって変わってくるため注意してください。

なお、キッチンカーの開業にかかる初期費用を抑えるには、移動販売用の車両を購入せずにレンタルするという方法があります。

そのうえで、補助金や助成金を申請することで、自己資金が少ない人でもキッチンカーの開業に必要な初期費用をまかなうことができるでしょう。

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キッチンカーを開業するときに受け取れる補助金や助成金

お金とデータ

キッチンカーの開業をするときに受け取れる補助金や助成金には、以下の5種類があります。

それでは、それぞれ詳しく解説していきます。

ものづくり補助金

ものづくり補助金とは、中小企業や小規模事業者を対象に、国が支給する補助金の一つです。

省力化(オーダーメイド)枠の補助率の考え方

出典:「ものづくり補助金総合サイト」公募要領(17次締切分)

ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)とは、小規模・中小企業が人手不足解消に向けて、サービスの効率化・高度化を図るために必要な設備・システム導入の支援を行う補助事業です。

なお、キッチンカーは「料理を作って提供するサービス」となるため、ものづくり補助金の支給対象になる業種です。

補助金額の上限は、企業の従業員の人数によって変動し、従業員が5人以下の場合は最大で750万円、100人以上の場合は8000万円となります。また、補助の対象となる経費は、以下で「人件費や土地・建屋」にかかる費用は対象外となります。

補助の対象項目概要
機械装置・システム構築費1,機械・装置、工具・器具の購入、制作、借用に要する経費
2,専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築、借用に要する経費
3,改良、修繕または据付けに要する経費
補助の対象項目概要
運搬費運搬料、宅配・郵送料等に要する経費
技術導入費知的財産権等の導入に要する経費
知的財産権等関連経費特許権等の知的財産権等の取得に要する弁理士の手続き代行費用等
外注費新製品・サービスの開発に必要な下降や設計(デザイン)・検査等の一部を外注(請負、委託等)する場合の経費
専門家経費本事業遂行のために依頼した専門家に支払われる経費
クラウドサービス利用費クラウドサービスの利用に関する経費
原材料費試作品の開発に必要な原材料及び副資材の購入に要する経費

参照:「ものづくり補助金総合サイト」公募要領(17次締切分)

また、ものづくり補助金は基本的に返還義務がありませんが、事業計画期間中や終了時点において「従業員の給与支給額要件」が未達の場合には、規定の金額を返還する必要があります。

採択された事例

都道府県滋賀県
企業名株式会社粋屋やす井
業種飲食店
事業計画名最新鋭うどん製麺機導入による生産性向上・品質高度化と通販・テイクアウト商品開発による販路開拓

参照:ものづくり補助金総合サイト

【ものづくり補助金総合サイト】
URL:https://portal.monodukuri-hojo.jp/index.html

創業支援等事業者補助金

創業支援等事業者補助金は、国が認定する市区町村で新しく開業する人を対象にした補助金です。キッチンカーでの開業も支給の対象となりますが、受け取るには対象地域での開業が必須となります。

助成率や助成限度額は市区町村によって異なりますが、事業の開業に必要になる器具や備品の購入、人件費などの経費を補助してもらえます。

項目内容
対象者都内で創業を具体的に計画している個人、または創業後5年未満の中小企業者等のうち、一定の要件を満たす方
助成対象期間交付決定日から6か月以上、最長2年
助成限度額100万円 ~ 300万円
助成率3分の2以内
助成対象経費賃借料、広告費、器具備品購入費、産業財産権願・導入費、専門家指導費、従業員人件費

※令和5年度に東京都及び公益財団法人東京都中小企業振興公社が実施した事業概要を掲載しています

地域雇用開発助成金

域雇用開発助成金の受給額一覧表

出典:厚生労働省

地域雇用開発助成金は、厚生労働省が支給している助成金で、雇用機会が特に不足している地域の事業主が「事業所の設置・整備を行い、その地域に住む求職者を雇う」場合に支給されます。

したがって、対象となる特定の地域でキッチンカーを開業し、従業員を雇わないと支給の対象にならないため、注意しましょう。

支給される金額は、1年ごとに最大で3回支給され、設置・整備費用及び、対象労働者の増加数に応じて変動し、50万円~800万円となります。

参考

同意雇用開発促進地域 、 過疎等雇用改善地域 、 特定有人国境離島地域等 、 

地域活性化雇用創造プロジェクト参加事業主に対する特例対象地域 、 

地方創生応援税制寄附事業主に対する特例対象地域

【地域雇用開発助成金】

URL:https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/chiiki_koyou.html

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、全国商工会連合会が働き方改革や賃金引上げなどの制度変更に対応をしている「小規模事業者」に対して、経費の一部を補助する制度です。

全国商工会連合会が定める「小規模事業者」は、以下となり、業種については現在行っているもの、もしくは今後予定している業態によって判断されます。

小規模事業者の定義

カテゴリ常時使用する従業員の数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く)5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業20人以下
製造業その他20人以下

類型ごとの補助率・補助上限額

類型補助率
通常枠2/3
賃金引上げ枠2/3(赤字事業者は3/4)
卒業枠2/3
後継者支援枠2/3
創業枠2/3
類型補助上限額
通常枠50万円
賃金引上げ枠200万円
卒業枠200万円
後継者支援枠200万円
創業枠200万円

参照:小規模事業者持続化補助金<一般型>第15回公募

【小規模事業者持続化補助金】
URL:https://r1.jizokukahojokin.info/

事業再構築補助金

経済産業省「事業再構築補助金の概要」

出典:経済産業省「事業再構築補助金の概要」

事業再構築補助金は、新型コロナウイルスによって売上が減少したことによって、業務の転換や新しい事業を始める際に必要となる設備の導入などにかかる費用を補助してもらえる事業者向けの制度です。

申請枠は6つあり、それぞれ対象となる事業者と補助上限・補助率が異なります。そのため、事業の現状を分析してから申請する枠を決めましょう。

また、同一事業で何度も事業再構築補助金を受け取ることや、補助の対象外となる経費があるので、状況によっては申請が通らない可能性もあります。

補助の対象外となる経費の例

採択された事例

事業者名株式会社千成屋
類型産業構造転換枠
事業概要飲食店テナントを中心とした賃貸小売業、農作物の生産加工をしていたが、コロナ禍によりインバウンド客が激減し、飲食店が撤退。これを受けて、市場内の専門鮮魚店と連携して回転寿司事業に進出を図る。

参照:https://jigyou-saikouchiku.go.jp/cases3.html

【事業再構築補助金】
URL:https://jigyou-saikouchiku.go.jp/

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キッチンカーの開業時に受け取れる補助金や助成金(自治体主管)

【東京都】飲食事業者の業態転換支援事業

項目内容
助成対象経費販売促進費(印刷物製作費、PR映像製作費、広告掲載費等)
車両費(宅配用バイクリース料、台車等)
器具備品費(Wi-Fi導入費、ダブレット端末、梱包・包装資材)
その他(宅配代行サービスにかかる初期登録料等)
項目内容
助成率助成対象経費の4/5以内
助成限度額100万円

※2023年9月30日をもって受付を終了 

東京都が2020年より実施していた「飲食事業者の業務転換支援事業」の申請受付は、2023年9月30日をもって終了しており、現時点(2024年1月)は申請ができません。

また、他に東京都から受け取れる補助金・助成金はないため、国が実施している事業を利用しましょう。

【大阪府】移動販売等導入事業制度補助金

項目内容
助成対象経費・車両購入費・改造費(ッチンカー等の購入・制作に要する経費)※中古車も対象になります
設備導入経費(機械装置、工具・器具備品、その他附帯する費用)
助成率300,000円
助成限度額1/2以内

【北海道】中小・小規模企業 事業展開・販売促進支援補助金

項目内容
対象事業者道内に本店を有する中小企業者・小規模企業者、事業者を有するNPO法人
売上要件2022年1月の連続6ヵ月のうち、任意の3か月の合計売上高が、2019年から2021年の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していること
助成対象経費機械装置費、広報費、展示会出展費、開発費、雑役務費、委託費、その他経費
補助率3/4以内
助成限度額【経営改善枠】100万円(下限50万円)
【販売促進枠】30万円

※2023年度の概要を掲載しています

北海道が実施していた「中小・小規模企業 事業展開・販売促進支援補助金」は、2023年度の募集は終了しており、現時点(2024年1月)では申請ができません。

ですが、2023年も実施された実績があるため、2024年度も実施される可能性があります。

補助金・助成金を受け取りたい方は、随時チェックしておきましょう。

他の府県は各自治体のホームページを確認する

昨年実施されていた東京都、大阪府、北海道の補助金・助成金について紹介しましたが、他の府県でも実施されている場合があります。そのため、お住まいの地域の自治体のホームページを確認して、受け取れる補助金・助成金がないかをチェックしてみましょう。

もし、自治体から受け取れる補助金・助成金がない場合は、自治体からではなく、「ものづくり補助金」や「創業支援等事業者補助金」などの、国から受け取れる補助金・助成金を利用しましょう。

キッチンカーの開業時に利用できる補助金や助成金を探す方法

キッチンカー

キッチンカーの開業時に利用できる補助金や助成金を探す方法としては、

という、4つの方法があげられます。

中小企業ビジネス支援サイトは「J-Net21」と呼ばれることもあるサイトで、中小企業の経営に役立つ情報が掲載されており、補助金や助成金に関する情報も検索可能です。

各自治体にある商工会議所や産業支援センターに問い合わせることで、補助金や助成金の情報を集めることもできます。

また、補助金や助成金の情報は各自治体のホームページにまとめて掲載されているので、自治体のホームページでリサーチすることもできるでしょう。

株式会社補助金ポータルという企業が運営している各自治体の補助金や助成金に関する情報をまとめた「補助金ポータル」というサイトでも情報のリサーチが可能です。

【補助金ポータル】
URL:https://hojyokin-portal.jp/

キッチンカーの開業時に利用できる補助金や助成金への申請方法

申込書

キッチンカー開業時に申請できる補助金や助成金の申請方法は、それぞれの補助金や助成金によって異なります。

ただし、都道府県や事業によって大まかな流れは変わることがなく、以下のような流れで申請を進めることになります。

まずは、先ほど紹介した方法を活用して補助金や助成金の情報をリサーチしましょう。

申請したいと思えるものが見つかったら、条件を確認し、申請に必要な書類を用意します。

書類が揃ったら申請をおこなっていきますが、窓口での提出が必要になるものもあればオンライン上のシステムから申請できるものもあるので、指定された方法で申請をおこないましょう。

申請が完了したら、審査がおこなわれます。

後は、審査の結果を待ち、指定した口座に補助金や助成金が振り込まれれば完了となります。

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キッチンカーが対象となる「給付金」は?

給付金とは、新型コロナウイルス感染症などによる社会的・経済的に大きな影響や問題への対策として国が用意した制度です。

そのため、新型コロナウイルス感染症に限らず、今後も社会情勢の変化に伴い、個人事業主を対象に同様、もしくは似たような給付金制度が設けられる可能性があります。よって、開業資金集めや売り上げに問題を抱えている個人事業主は、こまめに毎年の補助金や助成金の情報をチェックして、自身の生活安定に繋げましょう。

一例として、新型コロナウイルスが流行した時に、キッチンカーでも新型コロナ関連の協力金・給付金は受け取れたのかを紹介します。今後の参考にしてください。

新型コロナ関連の協力金

新型コロナウイルスが流行して以降、最も影響を受けた業界の一つが飲食業界です。各飲食店は、各地方公共団体から営業自粛要請をされたことから、休業や営業時間の短縮を余儀なくされ、廃業してしまったお店が多くあります。

そのため、国や自治体は、飲食業界の復興をさせるために「協力金」という形で支援を行っています。

対象となった例

・指定された期間において、営業時間の短縮等に協力した飲食店(バー、カラオケボックス等を含む)

・国や県が指定した項目に合わせて、営業時間の短縮、酒類の提供時間を制限した場合、売上高減少額に応じ協力金が支給された

対象とならなかった例

・申請内容に虚偽や不正があり、交付要件を満たしていないことが発覚した場合

※協力金交付後に発覚した場合、国・地方公共団体は申請者に対して、協力金の返還を求められる

同じような仕組みの制度でも、各自治体によって判断が変わってくるため、まずはお住まいの自治体の担当部署に問い合わせてみてください。

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まとめ

まとめ

補助金や助成金を受け取るには指定された条件を満たした上での申し込みが必要になります。

手間もかかりますし、必ず受け取れるわけではありませんが、少しでも受け取れる可能性があるのであれば積極的に申請するべきです。

利用できる制度もさまざまあり、数百万円単位で支援を受けられる制度もたくさんあるので活用しない手はありません。

まずは、活用できそうな補助金や助成金がないか情報をリサーチするところから始めてみてはいかがでしょうか?

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