キッチンカーでビジネスを始める際にかかる初期費用の大部分を占める、車両の購入費。
キッチンカーに使用する車両は一般的な車両とは異なる特殊な車両のため、価格も高くなる傾向にあります。
そこでこの記事では、キッチンカーの購入を検討している方向けに、キッチンカーの相場について紹介していきます。
- 複数あるキッチンカーの入手方法
- 方法別の費用相場
- それぞれの入手方法のメリット・デメリット
などについて解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
キッチンカーの入手方法と相場
キッチンカーの入手方法には、
- 新車を購入する
- 中古車を購入する
- レンタルする
- リースで購入する
という、4つの入手方法があり、入手方法によって費用の相場が異なります。
また、それぞれの入手方法にはメリット・デメリットがあるため、その点についても把握しておかなくてはいけません。
入手方法ごとに、キッチンカーの相場とメリット・デメリットについて解説していきます。
1. 新車
キッチンカーの入手方法として定番なのは、新車としてキッチンカーを入手する方法です。
新車のキッチンカーにかかる費用相場やメリット・デメリットはどういったものなのでしょうか。 キッチンカーを新車で購入するときの相場 キッチンカーを新車で購入するときの相場
キッチンカーを新車で購入するときの相場
キッチンカーを新車で用意する場合、
- 一般的な車両を購入して自分で改良する
- 改良済みのキッチンカーを購入する
- 購入した車両を専門の業者に改良してもらう
という、3つの方法があります。
一般的な車両を購入して自分で改良する場合、車両の購入費に200〜300万円ほど、改良費に50万円ほどかかります。
改良済みのキッチンカーの購入にかかる費用は300~500万円ほどです。
購入した車両を専門業者に改良してもらう場合も、300〜500万円ほどはかかると考えておくべきです。
3つの入手方法を比較すると最も安上がりなのは自分で改良する方法ですが、自分で改良する方法はあまりおすすめできません。
なぜなら、出来上がったキッチンカーは、営業許可を得るために保健所が設けた条件をクリアしている必要があるからです。
条件は細かく決められており、それらを満たせていない場合はキッチンカーの営業をスタートさせられなくなってしまいます。
そういった事態を避けるためにも、すでに完成している車両を購入するか、専門の業者に制作を依頼するようにしましょう。 キッチンカーを新車で購入するメリット・デメリット
キッチンカーを新車で購入するメリット・デメリット
自分の理想とするキッチンカーを手に入れたいのであれば新車で購入して改良するのが一番です。
また、新車のキッチンカーは導入されている部品も新品なので、メンテナンスにかかる費用を抑えることができ、まっさらな状態のキッチンで開業できるのも、新車ならではのメリットです。
一方、他の入手方法に比べて価格が高いというデメリットがあります。
メンテナンスにお金がかからない分トータルで考えると実はコスパの良い入手方法ですが、初期費用としてかかる金額が一番大きい方法であるのは間違いありません。
開業にかかる初期費用をなるべく抑えたいと考えているオーナーにとってはデメリットになります。
2. 中古車
キッチンカービジネスの人気が高まってきているということもあって、市場には中古のキッチンカーもたくさん出回っています。
中古のキッチンカーの相場とメリット・デメリットについて解説していきます。 キッチンカーを中古で購入するときの相場
キッチンカーを中古で購入するときの相場
キッチンカーを中古で購入する場合、小さいものだと150万円ほどで購入できます。
さすがに100万円以下で購入できるものはほとんどありませんが、150〜200万円ほど資金を用意できるのであれば選択肢はかなり広がるはずです。
また、大きいサイズの車両を購入する場合も300万円で購入可能です。
キッチンカーを中古で購入するメリット・デメリット
中古のキッチンカーの魅力としては、やはり何と言っても「価格の安さ」があげられます。
中古のキッチンカーはすでにキッチン設備が導入されているので、導入されている設備にこだわりがない場合は改良にお金がかかりません。
安いものだと、改良費をあわせても150万円ほどで購入できます。
一方で、一般的な車両を購入する場合と同じように、「メンテナンスにお金がかかる」というデメリットがあります。
「色々と整備していたら新車よりも高くついてしまった…」となってしまうケースも少なくありません。
このデメリットを解消するには、車に対する目利き力が必要不可欠です。
あるいは、状態の良いキッチンカーを良心的な価格で販売してくれる業者とのつながりが必要になります。
3. レンタル
キッチンカーへの需要の高まりにともなって注目を集めているのが、購入ではなくレンタルでするという方法です。
レンタルでキッチンカーを用意する際の相場とメリット・デメリットについて解説していきます。
キッチンカーをレンタルするときの相場
業者にもよりますが、キッチンカーのレンタルは1日から可能で、1日だけレンタルする場合の相場は3~5万円ほどです。
レンタルする期間が長くなればなるほど安くレンタルできるような料金システムを採用しているところが多く、1ヶ月レンタルする場合の相場は20~50万円ほどとなっています。
半年や1年など長期間で貸し出しているところもあり、その場合はよりお得な料金でのレンタルが可能です。
キッチンカーをレンタルするメリット・デメリット
キッチンカーをレンタルで用意する方法には、初期費用を抑えられるというメリットがあります。
キッチンカーをレンタルする場合、レンタル料金以外の費用は一切発生しません。
また、短期間でのレンタルにも対応しているので、キッチンカーの営業を試験的に始められるというメリットもあります。
一方、レンタルの場合、料金が割高に設定されてしまっているケースがほとんどです。そのため、長期間の利用には向いていません。
理想のデザインや設備の整った車両を用意するのが難しいというデメリットもあります。
4. リース
これまでにない新しい車両の購入方法として注目を集めている、「リース」。
キッチンカーもリースで購入することが可能です。
リースでキッチンカーを購入する際の相場とメリット・デメリットについて解説していきます。
キッチンカーをリースで購入するときの相場
レンタルが比較的短期間の利用を想定して貸し出ししているケースが多いのに対し、数年単位という長期間の貸し出しを前提としているのがリース契約です。
リースでキッチンカーを購入する際の相場は、ひと月あたり7〜8万円ほどとなっています。
リースの場合、契約期間が終了した後に残価と諸経費を支払うことで車両の買取が可能です。
キッチンカーをリースで購入するメリット・デメリット
「長期での営業を考えているけど、初期費用はできるだけ抑えたい…」という場合におすすめなのが、リースで購入する方法です。
リース料金は業者や車両によって異なりますが、ひと月あたり10万円以内に抑えられるケースがほとんどです。
保険料やメンテナンス費用を抑えられるというメリットもあります。
ただ、リース料金には業者の利益が含まれているため、新車や中古車を購入する場合に比べると割高になってしまいやすいというデメリットがあります。
\pick up/
キッチンカーで独立開業を目指す方へ
キッチンカーの維持費
キッチンカーの車両は、「購入して終わり」というわけではありません。
一般的な車両と同じように維持費がかかります。
主な維持費としてあげられるのは、
- 税金
- 駐車場代
- 保険料
- 車検代
- ガソリン代
の、5つです。
車両にかかる税金には自動車税と自動車重量税があります。自動車税は年間で1〜10万円ほどかかります。
重量税は車の重さに対して課せられるもので0.5トンごとに金額が異なり、車検のタイミングで支払いをおこないます。
また、自宅や事務所にキッチンカーを駐車するスペースがない場合は駐車場を契約する必要があります。月5,000〜3万円ほどはかかると考えておくべきでしょう。
保険料は加入する保険によって異なりますが、年間で3〜10万円ほどかかります。
2年に1度の車検は5~10万円が相場です。
キッチンカーでの移動にはガソリン代もかかります。移動する距離によって月に1~3万円ほどはかかるでしょう。
キッチンカーの維持費は車両や車の使い方、加入する保険によって異なりますが、年間で30〜50万円ほどかかると考えておくべきです。
まとめ
キッチンカーの入手方法ごとの相場について紹介してきました。
今回紹介したとおり、キッチンカーの相場は入手方法によって様々です。
また、それぞれの入手方法にその方法ならではのメリットとデメリットがあります。
実際にキッチンカーを購入する際は、相場とメリット・デメリットをよく比較してどの方法で車両を入手するか考えるようにしましょう。
また、車両を購入した後も維持費がかかるので、その辺も視野に入れながら事業計画を立てるようにしてください。