飲食店の集客方法にはいくつか種類がありますが、中でも近年取り組む店舗が増えてきているのが人気SNSのInstagramを活用した「インスタ集客」です。
実際、「飲食店を始めたらインスタを集客の柱にしたい!」と考えている方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、飲食店のインスタ集客について紹介していきます。
飲食店がインスタ集客に取り組むメリット・デメリットや運用のコツなどについて紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
インスタ集客のメリット
飲食店がインスタ集客を取り入れる主なメリットとして、以下の2点があげられます。
- 画像や動画で訴求できる
- 飲食店の情報をリサーチしているユーザーが多い
それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
画像や動画で訴求できる
インスタはTwitterのようなテキストメインのSNSではなく、画像や動画がメインのSNSです。
料理やドリンクを写真や動画で訴求できるので、飲食店との相性は抜群です。
テキストで料理やドリンクのおいしさや魅力を伝えるのは非常に難易度が高い一方で、画像や動画がメインのインスタであれば写真や動画を撮影してアップするだけで十二分にアピールできます。
飲食店の情報をリサーチしているユーザーが多い
インスタを普段から愛用しているユーザーは、情報をリサーチするためのツールとしてインスタを活用しています。
インスタで近くの良さそうな飲食店の情報をリサーチし、行ってみたいと思える店舗が見つかったらその店舗に足を運びます。
Googleなどの検索ブラウザや食べログなどのグルメサイトではなく、インスタでのみ情報収集をおこなっているというユーザーも少なくありません。
特に若い世代はその傾向が顕著です。
インスタを活用すればそういったユーザーを取りこぼしてしまうことがなくなる上、他のサービスとインスタを併用して情報をリサーチしているユーザーに対してもリーチできます。
インスタ集客のデメリット
インスタ集客は飲食店にとって魅力的な集客方法なので、ついメリットばかりに目がいってしまう傾向にあります。
しかし、インスタ集客にはインスタ集客ならではのデメリットもあるため注意しなくてはいけません。
インスタ集客の主なデメリットとしては、2点があげられます。
- 成果が出るまでに時間がかかる
- 投稿を作るのに手間と時間がかかる
それぞれのデメリットについて詳しく解説していきます。
成果が出るまでに時間がかかる
インスタ集客は、それなりの成果が実感できるようになるまでに時間がかかります。
インスタのアルゴリズムによるアカウントへの評価が高まってくれば、投稿がより多くのユーザーに対して露出されるようになります。
ただ、評価が高まるまではどうしても時間がかかるため、成果を実感できるようになるまでにある程度時間がかかってしまうのです。
評価を高める方法や一定の評価を獲得するまでの時間を短縮する方法はありますが、成果を実感できるようになるまでは最低でも半年はかかると考えておくべきです。
インスタ集客に取り組む場合、そのことを理解した上で根気よく取り組まなくてはいけません。
投稿を作るのに手間と時間がかかる
最近はどのアカウントも質の高い投稿をおこなうようになってきているため、インスタ全体の投稿の質が向上してきています。
これはユーザーにとって嬉しい変化ですが、アカウントを運用する飲食店側にとっては悩ましい変化です。
全体の投稿の質が高くなると、こちらも投稿の質を高めないといけないので、どうしても投稿するのに手間と時間がかかってしまいます。
飲食店の場合、あくまでもメインは店舗の運営なので、店舗を運営する中でどうにか時間を確保して投稿を制作する必要があります。
飲食店がインスタ集客をおこなうときに知っておきたい運用のコツ
インスタ集客をおこなう上で知っておきたいのが、インスタの運用のコツです。
インスタ集客はコツを把握しているかどうかで成功するかどうかが決まると言っても過言ではありません。
飲食店がインスタ集客をおこなうときに知っておきたい主な運用のコツとして、以下の6点があげられます。
- 投稿の統一化を意識する
- シズル感を意識する
- リールを活用する
- 定期的に投稿する
- ターゲットを意識した投稿をおこなう
- 分析をおこない色々とテストする
それぞれのコツについて詳しく解説していきます。
投稿の統一化を意識する
個人で運営しているような集客を目的としていないアカウントであれば、投稿を統一する必要はありません。
ただ、集客を目的とした飲食店のアカウントであれば話は別です。
ユーザーに「このお店いいな」と感じてもらい来店してもらうには、投稿を統一化させてブランディングを図る必要があります。
- 画角や構図
- テキストのあり・なし
- 色味
- 背景
など、統一感を作り出すために意識するべきポイントはいくつかあるので、事前にそれらを決めておいてから撮影し始めることをおすすめします。
飲食店でのインスタ集客ではブランディングが重要になります。
この投稿画面でも統一感を出してブランディングを高めることができるので、意識して統一感を演出するべきです。
投稿をブロック単位で考えて統一感を演出したり、行ごとや列ごとに統一感を出すという方法もあります。
こういった部分を意識するだけで、ユーザーがアカウントにアクセスしたときの印象が大きく変わるので、ぜひ意識しながら投稿するようにしてください。
シズル感を意識する
飲食店の主役は食べ物や飲み物ですが、食べ物や飲み物の写真は「シズル感」を意識するとより訴求力が高くなります。
シズル感とは、食べ物や飲み物をよりおいしく見せる演出方法です。
例えば、グラスに注いだビールの写真をアカウントに投稿する場合、ただグラスに注いだビールを撮影するよりも、キンキンに冷えて凍ったグラスに注いだビールの写真や水滴のついたグラスに注いだビールの写真の方がより美味しそうに感じられます。
ハンバーグをカットしたときに溢れ出る肉汁や、カットしたピザを持ち上げたときにのびるチーズもシズル感の演出方法の一つです。
シズル感の感じられる写真とそうでない写真とでは、ユーザーへの訴求力が大きく異なるので、必ずシズル感を意識しながら撮影するようにしましょう。
リールを活用する
インスタはアルゴリズムによる評価が高まるまでにどうしても時間がかかりますが、その時間を大幅に短縮できる可能性を秘めているのがリール機能です。
リールはインスタに備わっている最大60秒の動画を投稿できる機能です。
インスタはこのリール機能を全面的に押し出しており、リールを投稿するユーザーはまだ少ないため、開設したばかりのアカウントの投稿でも積極的にリーチしてくれる傾向にあります。
このリールの特性をうまく活用できれば、新しく開設したアカウントでも多くのユーザーにリーチできる可能性が高いので、動画を積極的に投稿するようにしましょう。
定期的に投稿する
インスタのアルゴリズムは、定期的に投稿するアカウントを好む傾向にあります。
活動していないアカウントよりも、積極的に活動しているアカウントを多く露出した方がインスタが盛り上がるため、そういった仕組みになっています。
アカウントが育ってくると頻繁に投稿する必要はなくなりますが、アカウントを開設したばかりの頃は露出を増やすためにも、定期的な投稿が必要になります。
ターゲットを意識した投稿をおこなう
これから飲食店を開業するのであれば、メインのターゲットとなるユーザーを決めるかと思います。
インスタで投稿をおこなうときも、ターゲットを意識して投稿することが重要になります。
誰に向けて発信しているかわからない投稿は、どの層にも刺さりません。
一方、「若い女性」や「30代の大人の男性」などターゲットを絞って投稿すると、リーチできる層は少なくなるものの、ターゲットとなる層のユーザーには刺さりやすくなります。
誰に向けて発信しているかわからない投稿を続けていると、いつまでもフォロワーが増えないという悲惨な結果を招いてしまいかねませんので注意してください。
分析をおこない色々とテストする
インスタを活用したいと考えている方の中には、投稿さえしていれば自然と集客につながると考えている方がいますが、そう単純ではありません。
インスタ集客で成果をあげるには、分析とテストが欠かせません。
インスタには個人用の他に、プロアカウントというビジネス向けのアカウントがあり、ビジネス用アカウントに切り替えるとさまざまなデータが見られるようになります。
インスタ集客で成果をあげている飲食店は、そのデータを分析してテストするなど試行錯誤することで成果につなげています。
しっかりと集客できるアカウントを作りたいのであれば、試行錯誤は必須になります。
インスタ集客をおこなっている飲食店の事例
インスタ集客を取り入れたいと考えているのであれば、実際にインスタ集客に力を入れている飲食店の事例についても確認しておきましょう。
実際にインスタ集客に力を入れている店舗の事例は非常に参考になります。
ここでは、特に参考になる、
- 博多もつ鍋おおやま
- Gong cha
- 三代目卯之助
といった3つの店舗の事例を紹介していきます。
博多もつ鍋おおやま
画像引用元:https://www.instagram.com/ooyama.motu/
福岡で人気No.1のもつ鍋専門店「おおやま」。
そんなおおやまのインスタアカウントはは1.3万人ものユーザーからフォローされています。
おおやまのアカウントは、テキスト入りの投稿を多用するなど今のトレンドを取り入れて運用されています。
デザインのレイアウトが複数存在していることからも、データを見ていろいろとテストしながら運用しているのが伺えます。
試行錯誤が成果につながっている、非常に参考になる事例です。
Gong cha
画像引用元:https://www.instagram.com/gongcha_japan/reels/
台湾発のタピオカドリンク専門店「Gong cha」。
タピオカドリンクはインスタ映えするアイテムということもあって、インスタ集客を取り入れている店舗が無数にあります。
その中でもGong chaは成功事例として突出しています。
実際、5.6万人ものフォロワーがアカウントをフォローしており、その人気にあやかろうと偽物のアカウントが登場しているほどです。
そんなGong chaのインスタアカウントは、動画の機能の一つである「リール」を有効的に活用しており、どの動画も数万回再生されています。
リールの活用はこれからインスタ集客に取り組む店舗にとって必須になるので、参考にしてみてください。
三代目卯之助
画像引用元:https://www.instagram.com/sandaimeunosuke/
栃木県で手作りにこだわって和菓子を作っている職人さんのインスタ「三代目卯之助」。
三代目卯之助のインスタはここまで紹介してきた2つのアカウントとは異なり、シンプルな写真や動画のみで構成されています。
そのため他の投稿に埋もれてしまいそうに感じられますが、世界観が秀逸で、80投稿で4,000人ものフォロワーを獲得しています。
和菓子というジャンルでここまでのフォロワーを獲得できているアカウントはそう多くありません。
ジャンルや写真の雰囲気、アカウントの世界観もあってか、外国人のユーザーからの反応も数多く見られます。
まとめ
飲食店が活用できる集客方法jの一つ「インスタ集客」について紹介してきました。
インスタ集客は成果が出るまでに時間がかかり、手間もかかります。
ただInstagramならではの特性やデメリットを把握して根気よく取り組むことができれば、大きな成果をもたらしてくれる可能性のある集客方法であるのも事実です。
インスタ集客のノウハウはインターネット上や書籍など色々な形で出回っていますが、一番勉強になるのは他店舗の事例です。
他店舗のアカウントをチェックしつつ参考になりそうなところをピックアップしながら運用に取り組めば、きっと成果につながるはずです。
ぜひチャレンジしてみてください。