今の時代、飲食店もマーケティングに力を入れなければ競合他社との競争には勝てません。
実際、「マーケティングに力を入れないと…」と考えている飲食店開業者や経営者も多いのではないでしょうか?
この記事では、飲食店が取り入れるべきマーケティングの手法について紹介していきます。
マーケティングの重要性は理解しているものの、実際にどういった方法でマーケティングを展開していけばいいのかわからないという方は、ぜひ参考にしてみてください。
飲食店がマーケティングに力を入れるべき理由
飲食店は繁盛すれば大きく稼ぐことができますが、繁盛店に育てるまでが大変です。
また、流行り廃りの激しい業界なので、リピーターを獲得して利用し続けてもらわなくてはいけません。
そのために必要なのが、マーケティングへの取り組みです。
マーケティングをおこなうことで店舗の存在を多くのユーザーに知ってもらうことができ、来店につながります。
また、継続的にアプローチすることで再来店を促すこともできます。
上手くいけばリピーターやファンも獲得できるでしょう。
飲食店は特にライバルの多い業界で、全国には約77万もの店舗があります。
ユーザーがスマートフォンで気軽に情報をリサーチできるよう時代が変化したこともあって、マーケティングに力を入れずに、リピーターやファンを獲得して店を繁盛させるのは難しくなってきています。
そのため、飲食店もマーケティングを積極的におこない、ライバル店との競争に負けない店舗運営を推し進めていくべきなのです。
飲食店が取り入れたい7つのマーケティング方法
飲食店が取り入れたい主なマーケティングの方法としては、次の7つがあげられます。
- マス広告
- Web広告
- グルメ系プラットフォーム
- MEO
- SNS
- 動画配信プラットフォーム
- チラシ
それぞれのマーケティング方法について詳しく解説していきます。
1. マス広告
それなりの費用はかかるものの、多くのユーザーにアプローチできるのが、
- テレビ
- ラジオ
- 新聞
- 雑誌
などのマスメディアを活用したマス広告です。
テレビやラジオでCMを流したり、新聞や雑誌に広告を掲載する形でマーケティングを展開していきます。
また、地方のテレビ番組やラジオ番組の中で店舗を取り上げてもらう方法で活用することも可能です。
2. Web広告
「広告は打ちたいけど、マス広告を打つようなお金はないし…」という方におすすめなのがWeb広告です。
インターネット上に広告を出稿し、認知度のアップや集客につなげていきます。
Web広告は種類がさまざまで、好みの方法で出稿することが可能です。
- 検索結果に広告を出稿するリスティング広告
- 特定のサイトに画像付きの広告を表示するバナー広告
- 動画配信プラットフォームに出稿する動画広告
出稿にかかる費用は広告によって異なりますが、1,000円以下で出稿できるものもあるため、費用を抑えながらユーザーにアプローチできます。
3. グルメ系プラットフォーム
多くの飲食店が取り入れているマーケティング方法の一つが、グルメ系プラットフォームに店舗情報を掲載することです。
他のマーケティングに力を入れているわけではないものの、「グルメ系プラットフォームには店舗を掲載している」という店舗も少なくありません。
有名なサービスとしては、「食べログ」や「ぐるなび」などがあげられます。
飲食店を利用するユーザーの中には食べログやぐるなびで情報をリサーチするという人も少なくないため、積極的に活用したいマーケティングの方法になります。
4. MEO
「渋谷 居酒屋」など、検索ブラウザに地域名を入れて飲食店を検索した場合、検索結果の上位にGoogle Mapとその地域の飲食店が表示されるようになっています。
この地図上に自分の店舗を表示させるためにおこなう施策がMEOです。
検索結果の上位にGoogle Mapが表示されるような検索キーワードで店舗を上位表示させることができれば、多くのアクセスが見込めるようになります。
MEOは、「渋谷 居酒屋」や「六本木 イタリアン」など月に何万〜何十万回と検索させるようなキーワードで上位を獲得することができれば、それだけで充分な売上を上げられるほど高い効果の見込める施策です。
5. SNS
TwitterやInstagramなどのSNSは、今特に勢いのあるマーケティング方法です。
店舗のターゲットユーザーが興味を持ちそうな情報を発信して、認知度の向上や集客につなげていきます。
これまでは、料理画像を投稿したりキャンペーンなどの情報を発信する形で活用するのが一般的でした。
ただ、最近では、バーがおいしいお酒の飲み方を発信したり、専門店がお家でも気軽に作れる料理のレシピを発信するなど、メディアとして活用する店舗が増えてきています。
一方的に店舗の情報だけを発信するのではなく、ユーザーの役に立ちそうな情報を発信してアプローチしています。
上手くいけば数千〜数万のフォロワーを獲得できる可能性があるため、ぜひ取り入れてたいマーケティング手法になります。
LINE公式アカウントの活用
飲食店を繁盛させるにはリピーター獲得が欠かせない中、他のSNSとは異なったアプローチを行えるのが国民的メッセンジャーサービス「LINE」です。
LINEにはLINE公式アカウントというサービスがあり、アカウントに登録してくれたユーザーに対して情報を発信することができます。
アカウントに登録してくれたユーザーはリピーターやファンになってくれる可能性の高いユーザーです。
それらのユーザーに対して新商品の情報やお得な情報を発信することで再来店を促せるようになります。
6. 動画配信プラットフォーム
YouTubeやTikTokなどの動画配信プラットフォームも、SNS同様勢いがあり、注目を集めているマーケティング方法です。
SNSと同じく、役立つ情報を発信する形でより多くのユーザーにアプローチして認知度を高めていきます。
映像はインパクトが強い上にグルメ系のジャンルは需要が高いため、上手くいけばマーケティングの柱になる可能性が高い施策です。
8. チラシ
ここまで紹介してきた方法とは異なるアナログな方法で、昔から活用されている定番のマーケティング方法がチラシを配布する方法です。
店舗を紹介するチラシを制作して店舗の周辺にある住宅のポストに投函する形でアプローチしていきます。
また、制作したチラシを新聞と一緒に配達してもらうことも可能です。
費用がかかる上にポスティングする場合は手間もかかりますが、来店してくれる可能性の高い近隣の住民に確実にアプローチできるという強みがあります。
時代のニーズに合わせることも大切
飲食店が店舗を繁盛させたいと考えた場合、マーケティングに力を入れることと同じくらい時代のニーズに合わせることも大切です。
飲食店が時代のニーズに合わせるために率先して取り組むべきこととしては、3点があげられます。
- キャッシュレス決済の導入
- 新型コロナウイルスへの対策
- デリバリ-やテイクアウトの実施
それぞれ詳しく解説していきます。
キャッシュレス決済の導入
時代のニーズに応えるためにまず導入したいのが「キャッシュレス決済」です。
主な決済方法としては、4つがあげられます。
- クレジットカード
- デビットカード
- 電子マネー
- QRコード
日本ではキャッシュレス決済を日常的に活用するユーザーが増えてきており、「普段現金を持ち歩かない」という方も少なくありません。
実際、日本人の約3割がキャッシュレス決済で支払いをおこなっているというデータもあります。
参考:https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/meeting_materials/assets/internet_committee_211012_0002.pdf
普段キャッシュレス決済で支払いをおこなっているユーザーは、キャッシュレス決済で支払いをおこなえるかどうかで店舗を選んでいます。
つまり、キャッシュレス決済を導入していないことが大きな機会損失につながっていると考えられるのです。
キャッシュレス決済へのニーズは今後も高まっていくと予想されるため、早急に導入することをおすすめします。
新型コロナウイルスへの対策
2019年から私たちの日常生活に大きな影響をあたえている新型コロナウイルス。
お客さんの中には飲食店で食事を楽しみたいと思ってはいるものの、新型コロナウイルスへの感染を懸念して利用を控えているという方も少なくありません。
しかし、そういったお客さんもきちんと対策されている店舗であれば利用したいと思ってくれてはいます。
- アクリル板を設置する
- 入店する人数を制限する
- 消毒液を設置する
など、新型コロナウイルスへの対策が徹底されていることをアピールすれば、コロナウイルスへの感染を懸念しているお客さんにも利用してもらいやすくなるので、対策をおこなうようにしましょう。
デリバリーやテイクアウトの実施
新型コロナウイルスは、デリバリーやテイクアウトなど飲食店の利用のされ方にも大きな影響をあたえています。
いくら対策されていると言っても感染を避けるために店内での飲食を避ける人は少なくありません。
そういったユーザーのニーズに応えるためにも、デリバリーやテイクアウトへの対応も積極的に進めるべきです。
デリバリーやテイクアウトの実施には「人件費が増える」「オペレーションで覚えることが増える」などデメリットもあります。
しかし、それ以上に売上アップに貢献してくれる可能性が高いため、導入を進めるべきです。
まとめ
飲食店がマーケティングに力を入れるべき理由に触れながら、具体的なマーケティングの方法について紹介してきました。
国内には80万件近い飲食店があるため、マーケティングに取り組まずに「繁盛店を作ろう」「生き残ろう」と考えるのは無謀です。
ライバル店との競争に勝つためにも、時代のニーズを捉えながらマーケティングに取り組むという対応は必ず行わなくてはいけません。
今回紹介した8つのマーケティング方法は期待できる効果や特徴が異なるものの、いずれも効果の期待できるものばかりです。
いきなりすべてに取り組むのは大変なので、まずは自分の店舗と相性が良いと思えるものから取り組みをスタートさせてみてはいかがでしょうか?