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飲食店を始める方必見!開業届の正しい書き方を徹底解説

飲食店をオープンさせる際、提出が必要になる開業届

しかし、具体的な書き方がわからず不安に感じている方も多いのではないでしょうか?

この記事では、これから飲食店を始める方が知っておくべき開業届の正しい書き方について紹介していきます。

開業届の概要や提出するメリット・デメリットに触れながら解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

開業届とは

開業届

開業届は、飲食店に限らずビジネスをスタートさせるときに提出するべき書類です。

正式名称を「個人事業の開業・廃業等届書」と言い、ビジネスをスタートさせる際におこなう手続きである個人事業の開業届出・廃業届出等手続の中で提出する書類となっています。

ビジネスをスタートさせて経営者となった場合、開業届を記入して提出するのが一般的です。

しかし、提出が義務付けられているわけではありません

開業届を提出していない状態でも飲食店を経営することはできます。

ただ、開業届を提出することで享受できるメリットもあるため、提出することをおすすめします。

飲食店経営者が開業届けを出すメリット

メリット

開業届は必ずしも提出しないといけないわけではありません。

しかし、提出することで、以下のさまざまメリットが期待できるようになるため、これらのメリットに魅力を感じるのであれば提出するべきです。

  • 青色申告がおこなえるようになる
  • 損失を繰り越せるようになる
  • 事業用の銀行口座を作れるようになる
  • 支援制度が利用できるようになる

それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。

青色申告がおこなえるようになる

飲食店をオープンさせた場合、確定申告をおこなわなくてはいけません。

飲食店の経営によって得た収益を確定申告でしっかりと報告して税金を納めるのは国民の義務であり、適切に対応しないと法律に抵触してしまいます。

確定申告の方法には白色申告青色申告があります。

青色申告で確定申告をおこなうと65万円の特別控除が受けられるようになります。

65万円の控除は経営者にとって非常に大きく、この控除が受けられるかどうかによって翌年の税金の金額が大きく異なってくるため、青色申告で確定申告をおこなえるようきちんと開業届を提出するべきなのです。

損失を繰り越せるようになる

青色申告で確定申告をおこなった場合、損失を繰り越せるというメリットもあります。

飲食店をオープンさせると、軌道に乗るまで赤字が続くということは珍しくありません。

白色申告の場合はこの損失を繰り越すことはできませんが、青色申告は最大で3年間繰り越せるようになっています。

3年間という縛りはありますが、損失を繰り越せるようになると繰り越した年の税金の金額を抑えられるというメリットがあります。

事業用の銀行口座を作れるようになる

開業届を提出すると、屋号のついた事業用の銀行口座を作れるようになります。

個人の口座を事業用と併用することも可能ではありますが、プライベートのお金の動きと事業のお金の動きが一緒になってしまうため、お金の流れを把握しづらくなってしまいます。

確定申告をおこなうときに、事業におけるお金の流れだけをスムーズに把握できるようになる点は、開業届を提出することによって得られる大きなメリットの一つです。

支援制度が利用できるようになる

開業届を提出した場合、小規模共済など事業者向けの支援制度が利用できるようになります。

こういった支援制度の中には開業届の提出が必要ないものもありますが、提出が必須となっているものもあるので、やはり開業届は提出しておくべきです。

自治体の助成金や補助金の制度を利用する際に開業届が必要になることもあるので、それらの制度をフル活用できるようにしておくためにも、飲食店をオープンさせたら開業届を提出するようにしましょう。

飲食店経営者が開業届を出すデメリット

デメリット

開業届を提出するとさまざまなメリットが期待できるようになりますが、開業届を提出することによるデメリットもあります。

飲食店の経営者が開業届を出す場合、次のデメリットに注意しなくてはいけません。

  • 手間がかかる
  • 失業保険を受給できなくなる
  • 青色申告の特別控除を受けるためには複式簿記での帳簿付けが必要

それぞれのデメリットについて詳しく解説していきます。

手間がかかる

開業届として提出する書類は一枚なので、記入にそこまで時間や手間がかかるわけではありません。

しかし、それでも開業するのが初めてで慣れていない方の場合、数時間はかかるでしょう。

開業届は公的な書類で税務署に提出しなくてはいけないため、デタラメに記入することはできません。

最近は書類のダウンロードから提出までインターネット上でおこなえるようになっているため、ひと昔前に比べてだいぶ簡素化されましたが、それでも多少の手間はかかります。

失業保険を受給できなくなる

飲食店をオープンさせる場合、脱サラして始める方がほとんどかと思いますが、開業届を提出すると失業保険の受給資格がなくなってしまうため注意が必要です。

開業届を提出する = 失業していない」とみなされてしまうため、失業保険を受給できなくなってしまうのです。

飲食店の開業には何かとお金がかかります。

開業資金に1,000万円近くかかるケースも珍しくなく、軌道に乗るまでの運転資金・生活資金も用意しておかなくてはいけません。

そのため、一旦失業保険を受給するための手続きをおこない、受け取っている間にオープンに向けての準備を進めるなど計画的な対応が必要になります。

青色申告の特別控除を受けるためには複式簿記での帳簿付けが必要

開業届を提出した場合、確定申告をおこなわなくてはいけません。

開業届は特別控除などのメリットを得るために提出するという側面が強いため、青色申告での確定申告をしなければ特別控除が受けられず開業届を出すメリットが減ってしまいます

また、特別控除を受けるための青色申告では複式簿記という、複雑な帳簿付けが必要になります。

自分で対応できないこともありませんが、帳簿の付け方について学ぶ必要があるため、手間と時間がかかります。

飲食店経営者が開業届を出すときの書き方

書き方

開業届の書き方を画像を交えながら解説していきます。

開業届

には、提出税務署の情報を記載します。税務署は住民票のある地域の税務署を選択してください。

の「納税地」には住んでいる住宅の住所を記載し、「上記以外の住所地・事業所等」には店舗の住所を記載しましょう。

の「氏名」には名前を記載し、「生年月日」の欄には生年月日の情報を記載します。「個人番号」はマイナンバー、「職業」には飲食店店主や飲食店オーナーと記載してください。

屋号」は必ずしもつける必要があるわけではありませんが、店舗名などを屋号として設定しておくことをおすすめします。

開業届

届出の区分」は開業に、「所得の種類」は事業をつけてください。

開業・廃業等日」には、開業日を記入します。

青色申告をおこないたい場合は「青色申告承認申請書」又は「青色申告の取りやめ届出書」の「」に◯をつけましょう。

消費税に関する「課税事業者選択届出書」又は「事業廃止届出書」」は、「」に◯をつけてください。

事業の概要」は、これからおこなう事業の内容をなるべく詳しく記載するようにしましょう。

開業届

配偶者や親族で事業に携わっている人がいて、給与を支払っている場合は「専従者」の欄を記載し、従業員を雇っている場合は「使用人」の欄を記載してください。

給与の定め方」には月給や日給などを記載し、「税額の有無」は、給与として8万円以上支払っている人がいる場合は「」に◯をつけます。

源泉徴収を年に2回まとめて納付できる制度を利用する場合は、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を作成した上で「」に◯をつけます。

以上が、開業届の基本的な書き方です。

開業届を出すときの流れ

ステップ

開業届を提出する際の流れは以下のとおりです。

  • 用紙を用意する
  • 開業届を記入する
  • 必要な書類と一緒に提出する

開業届の提出はそこまで複雑なものではありません。

まずは、税務署で受け取るか国税庁のホームページからダウンロードするなどして用紙を用意しましょう。

用紙を用意したら、先ほど紹介した方法で必要な情報を記入していきます。

記入が完了したら、後は提出するだけです。

  • 印鑑
  • 本人確認書類
  • マイナンバーカード

上記書類と一緒に開業届を税務署に持っていって提出しましょう。

また、郵送で提出することもできますし、e-Taxから提出することもできます。

青色申告承認申請書を提出しないと、自動的に白色申告となり特別控除を受けられなくなってしまうので、青色申告承認申請書も一緒に提出するようにしてください。

飲食店経営者が開業届けを書くときに押さえておきたいポイント

ポイント

飲食店の経営者が開業届を書いて提出する際に押さえておきたいのが、提出するタイミングについてです。

飲食店をオープンさせて開業届を提出する場合、開業してから2ヶ月以内に開業届を提出しなくてはいけないという決まりがあります。

開業届は必ず提出しなくてはいけないというわけではないので、提出しなかったとしても問題はありません。

しかし、オープンしてから2ヶ月以内に開業届を提出しなかった場合、その年は青色申告での確定申告がおこなえなくなってしまいます。

つまり、複式簿記での確定申告の提出による65万円の特別控除や損失の繰越しといったメリットが享受できなくなってしまうということです。

2ヶ月以上経った後であっても、開業届を提出することで青色申告をおこなえるようにはなります。

ただ、来年度からの適用になり、初年度は白色申告で確定申告をおこなわなくてはいけなくなってしまうので注意しましょう。

まとめ

まとめ

飲食店を新しくオープンさせたときの開業届について紹介してきました。

開業届は必ずしも提出しなければならないものではありません。

開業届を書くのは手間がかかりますし、失業保険を受給できなくなってしまうというデメリットもあります。

しかし、経営者にとっては開業届を提出するメリットの方が大きいので、本気で飲食店の経営に取り組むのであれば提出するべきです。

今回紹介した内容を参考にしてもらいながら対応を進めればスムーズに書けるはずですので、飲食店をオープンすることが決まったら開業届けの記載と提出も並行して進めるようにしてください。

また、提出する際は、開業してから2ヶ月以内に提出する必要があるという点についても忘れないようにしましょう。

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