近年では、宅配サービスの普及や共働き世帯の増加といった社会情勢の変化があり、食生活の変化に伴う需要の高まりからテイクアウト専門店が増えています。
テイクアウト専門店は、省スペースで開業でき、店内に客席を設ける必要もないため、少ない開業資金での開業が可能です。
この記事では、テイクアウト専門店の開業を検討している方に向けて、開業までの流れや人気メニュー、開業のメリット・デメリットなどを紹介します。
テイクアウト専門店とは
テイクアウト専門店とは、店内での飲食サービスがない飲食店のことです。
また、テイクアウトは中食とも呼ばれ、惣菜やスイーツ、弁当など購入した食品を家に持ち帰って食べることを意味します。
テイクアウトに対して、自宅で調理したものを食べることを内食、飲食店での食事を外食といいます。
近年では、宅配サービスの普及もあってさまざまなメニューのテイクアウト専門店が増加中です。
テイクアウト専門店が人気な理由
飲食店の中でもテイクアウト専門店が人気な理由は、主に以下の3点です。
- 軽減税率の導入
- 外出を控える人が増えた
- 共働きや子育ての影響
軽減税率とは、特定の対象品目に限り、税率を8%に据え置く制度のことです。
例えば、飲食店であれば、店内飲食の税率は10%ですが、テイクアウトだと8%となります。
同じ商品を購入する場合でもお客さんの支払額が少なくなるため、飲食物のテイクアウトが増加しているのです。
また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、一時期外出を控える人が増えました。そこでUber Eatsや出前館などのフードデリバリーサービスの普及が拡大し、外食よりも中食の需要が高まりました。
そのほかにも、近年では夫婦共働きの世帯が増えており、自宅で料理をする時間がないときなどにテイクアウトを利用している人が増えていると考えられます。
また、同じような理由から子育てや介護などで忙しい人たちにとっても、テイクアウトは高い需要があります。
このような背景もあり、近年ではテイクアウト専門店の数が増えているものと思われます。
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テイクアウト専門店で人気のメニュー
テイクアウト専門店で人気を集めるメニューには以下のようなものが挙げられます。
- お米系:おにぎり、丼もの、カレーなど
- おかず系:唐揚げ、焼き鳥、餃子など
- スイーツ系:ケーキ、クレープ、ドーナツ、団子など
- サンドイッチ系:サンドイッチ、バーガー、ベーグルなど
- ベーカリー系:パン、ピザなど
人気メニューに共通している点としては、食べていても汚れないこと、こぼれないこと、冷めても美味しいことなどが挙げられます。
テイクアウトは購入後すぐに食べるとは限らず、また歩きながら食べる人もいるため、これらの点を満たしているメニューの方が人気を集めやすいでしょう。
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テイクアウト専門店は儲かる!開業するメリット
テイクアウト専門店には様々なメリットがありますが、ここでは具体例を解説します。
飲食店の開業に興味があるものの、店内飲食可の店にするかテイクアウト専門店にするか迷っている人は参考にしてください。
少人数で開業可能
テイクアウト専門店は、店内に客席を設けず、基本的に調理と会計のみを行うため、少人数での運営が可能です。
通常の飲食店だと、お店の規模にもよりますが、一定以上の人員を雇用する必要があるでしょう。
一方でテイクアウト専門店であれば、最低限の人数もしくは自分一人でも店舗運営が可能です。
自宅でも開業可能
テイクアウト専門店は、調理スペースがあれば開業できるため、自宅での開業も可能です。
飲食店を開業するには、保健所の営業許可が必要ですが、キッチン周りの設備などの基準を満たせば自宅であっても問題ありません。
例えば、自宅の駐車場や庭にプレハブ小屋を設けてそこをお店にして営業することもできるでしょう。自宅を活用すれば、別途店舗を借りる必要がないため、開業資金の負担を抑えることができます。
コストを抑えられる
テイクアウト専門店は、イートインスペースを設ける必要がないため小規模な店舗での開業も可能であり、初期費用を抑えられます。
一般的な飲食店の場合、客席を設ける分、店舗の規模が大きくなることから店舗取得費用がどうしても高額になってしまいます。
また、テーブルや椅子などの備品を揃えるのにもコストがかかります。
さらに、従業員を雇用するとなると人件費も発生するなど、ランニングコストもかさんでくる点が特徴です。
一方で、テイクアウト専門店であれば、これらのコストを抑えることができるため、自己資金を抑えつつ開業したいという人にもぴったりです。
立地の影響を受けない
テイクアウト専門店の開業方法の1つにキッチンカーを利用するというものがあります。キッチンカーであれば、移動しながら販売できるため、店舗の立地の影響を受けません。
例えば、日中はオフィス街で丼ものを販売し、夕方にはスーパーの駐車場でおかず系のメニューを販売するといったことができます。
また、週末にはイベント会場でスイーツを販売するなど、販売場所に合わせてメニューを変更することも可能です。テイクアウトのニーズがたかそうな場所を見極めることができれば、売り上げアップも期待できるでしょう。
客数の上限がない
一般的な飲食店の場合、座席数が客数の上限となるため、それ以上の案内ができなくなります。
一方で、テイクアウト専門店は食材がなくならない限りは商品を提供できるため、客数の上限がありません。
提供までのスピードを早めることができれば回転率も上がるため、より大きな売り上げにつなげることができます。
テイクアウト専門店のデメリット
メリットの一方で、テイクアウト専門店にはデメリットもあります。ここでは具体的なデメリットを紹介します。開業にあたっては、メリット・デメリットの双方を理解しておきましょう。
商品単価は比較的低い
テイクアウト専門店は、一般的な飲食店と比べて商品単価が低い傾向にあります。
これは、近年テイクアウト専門店が増加しており、商品単位でだいたいの価格帯が確立されつつあるためです。そのため、相場から離れた価格を設定すると売り上げが伸びない恐れがあるでしょう。
全てのメニューに対応できるわけではない
テイクアウト専門店は、あらゆるメニューに対応しているわけではありません。
これは先ほども触れているように、テイクアウトで購入したものをいつ食べるかは購入者によって異なるためです。そのため、例えば時間が経つと麺がスープを吸収してしまうラーメンはテイクアウト専門店には適していないでしょう。自分が提供したいメニューがすでに決まっている場合、テイクアウトに適しているのかどうかを検討する必要があります。
テイクアウト用の備品が必要
テイクアウトの場合、使い捨ての容器やカトラリーを用意しなければならないため、備品代がかかります。
一般的な飲食店であれば、箸は割り箸を使うとしても、食器は洗って何度も使えるものを使用するため、コストを抑えることができます。
しかし、テイクアウト専門店となると、商品を提供するたびに容器やカトラリーが必要となるため、その分コストがかかります。そのため、商品価格は備品代を含めたものに設定しなければなりません。
調理から消費までに時間がかかる
テイクアウトした商品をいつ食べるかは購入者が判断するため、場合によっては調理から消費までに時間がかかることもあります。
そのため、提供するメニューは、冷めることを前提として作る、もしくは温度に関係なく美味しく食べられるものを選ぶ必要があるでしょう。
テイクアウト専門店を開業する際の資金
テイクアウト専門の開業に必要な資金の目安は、100万~500万円です。
開業資金のうち大半を占めるのが店舗の取得費用であり、テイクアウト専門店を自宅で開業する場合は内装工事費のみで済むため100万円程度に抑えることができます。
一方、新規に店舗を取得する場合、10坪程度の小規模な店舗であっても300万~500万円ほど開業資金が必要です。
また、開業資金に加えて、当面の運転資金も考慮すると500万~1,000万円ほどの初期費用を用意しておくと良いでしょう。
テイクアウト専門店の開業の流れ
テイクアウト専門店を開業するまでの流れは以下の通りです。
- コンセプト設計
- 資金調達
- 物件探し
- 資格・許可の取得
飲食店を開業するうえで最も重要なのがコンセプト設計です。扱う商品・ターゲット・開業場所などを明確にしましょう。
テイクアウト専門店として成功するには、自分の理想の追求も大切ですが、競合店との差別化を念頭に置いたコンセプト設計が重要です。
次に、コンセプトに沿った店舗作りのため、資金調達と物件探しを並行して行います。
開業資金については、自己資金だけで足りない場合、 金融機関から融資を受ける、自治体の助成制度を利用するといった方法があります。
なお、テイクアウト専門店は、スーパーやコンビニなども競合となるため、競合が少ないエリアをうまく見つけなければなりません。
そして開業前に、食品衛生管理者の資格と、飲食店営業許可の取得が必須です、
さらに、菓子類を提供する場合は菓子製造営業許可証が必要になるなど、同じテイクアウト専門店でも扱うメニューによってさらなる資格や許可が必要になるケースもあるため注意してください。
テイクアウト専門店を成功させる方法
競合ひしめくテイクアウト専門店における成功のポイントを紹介します。
- デリバリーサービスの活用
- SNSでの集客施策
- ターゲットに合わせた商品展開
テイクアウト専門店を開業するのであれば、Uber Eats等のデリバリーサービスへの登録も行いましょう。
店頭販売のみだと客層が限られてしまい、自店舗で配達専用スタッフを雇いオペレーションを組むとなると人件費や管理コストが発生するため、売上アップのためには既存のデリバリーサービスの活用が効率的です。
また、料理の味に自信があっても、お店を認知してもらわなければ売上は伸びません。
そのため、テイクアウトやデリバリーサービスと相性の良いSNS(ネット)上での集客施策を行いましょう。
例えば、Twitter(X)でその日の限定メニューや、季節の新商品を定期的に更新するなどが考えられます。
ほかにも、オープン前にテスト営業を行い、通常より安く提供することでお店の認知度を高める、自慢の料理の味を知ってもらうという方法もあります。
商品を考案する際は、店舗の立地とターゲットを踏まえた上で行いましょう。
例えば、男子校の近くで開業するのであれば、おにぎりやおかず系など、がっつりと食べられるメニューを取り扱う方がニーズに合致していると考えられます。一方で、女子大の近くで開業するのであれば、がっつり系のメニューよりもスイーツ系のメニューの方が興味を持ってもらいやすいかもしれません。
まとめ
今回はテイクアウト専門店の概要や人気メニュー、メリット・デメリット、開業資金、開業までの流れを解説しました。
テイクアウト専門店では、持ち運ぶ際にこぼれにくいか、冷めても美味しいかなどメニューに工夫が必要です。しかし、近年では一般的なものとなっているデリバリーサービスと併用することで、小規模な店舗であっても工夫次第で売上を伸ばし、年商1,000万円以上も実現可能です。