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ビジネスチャンス

ビジネスチャンスは、1994年に創刊された起業家や経営者などのビジネスパーソン向け企業・新規事業の専門情報誌です。主にフランチャイズや代理店ビジネス、ECに関する取材を行い、新たなビジネス情報を掲載しています。

この記事は、ビジネスチャンス 2020年08月号の記事になります。

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新型コロナウィルスの影響下、多大な影響を受けた外食業。

2020年6月に入り、その影響は若干和らいだものの、それまでのように満席でにぎわう状況にはいまだ程遠い。

しかし店舗側にとって、営業を自粛し続けるわけにもいかない。

先の見えない中、少しでも平常時に戻るために必要な行動は、現状のマーケット動向を把握し、できることから打つべき手を打つことにある。

コロナ下の店舗対応は各チェーンでバラつきあり

日本政府が緊急事態宣言を発令したのが2020年4月7日。

以降、各地で多くの飲食店が休業せざるを得ない状況に追い込まれ、2020年ゴールデンウィークまでの3月・4月の2カ月間は、特に売上に大きな影響が発生した。

一般社団法人日本フードサービス協会が発表した2020年4月の数値では、外食事業全体の前年同月比の売上高は39.6%のダウン

また居酒屋業態に関しては、91.4%のダウンと、同協会が1994年に調査を開始して以降、最大の減少幅となった。

業態別売上高前年同月比の推移

この下げ幅は、そもそも店舗を閉めていることが大きな原因だが、大手はともかく、資本力のない中小・零細の店舗には致命的なダメージを与えた。

そして多くの店舗が、当初緊急事態宣言が解除になる5月4日を目途に店舗を休業してきたが、それがさらに延長になったことで、背に腹は代えられないとばかりに、ゴールデンウィーク明けから営業を再開する動きが起き始めた。

こうした動きは個店だけにとどまらず、フランチャイズチェーンでも同様だ。

元々コロナ影響下での店舗の運営方針については、各FC本部によって異なり、統一化はされていない。

さらに編集部が取材をする中で多かったのは、加盟店に営業の裁量をある程度委任しているケース。

もちろん、各都道府県知事が発令する自粛要請に合わせた店舗の営業時間や運営方針の遵守は履行されたが、「希望する加盟店には、手を挙げてもらえれば開店して結構」(某外食店FCオーナー)というように、大手FC本部以外は加盟店への通達はまちまちな状況だ。

また同様に、店舗での消毒方法や検温など、細部における通達は一般と同等のアナウンスしかされておらず、ほぼ皆無に等しいことも分かった。

こうしたこともあり、フランチャイジーについては営業再開後も不安と混乱が続く中で営業を続けている店舗が多い状態だ。

店舗の対応は2通り

とはいえ、何も対策を講じないわけにはいかない。そこで店舗はどのように対策をしていかなければならないのか。

まずその前に、編集部で外食店舗に取材を行ったところ、各社の対策は大きく2つの方向性に分かれることが分かった。

  • それまでと特に変わらず、入口でアルコール消毒液を置き、それをお客にアナウンスする程度
  • アクリル板を設置したり透明のビニールシートを吊り下げ、飛沫感染対策を行う

1については、酒類の提供を行う居酒屋店に多く見られたが、その理由としては、「店内の雰囲気を壊さないようにしたい」といった、食事だけではなく店舗の雰囲気も含めて価値の提供を行っている店舗に多く見られた。

また2については、比較的客単価が低く、多くの来店者で店舗を回す日常食系の店舗で多く見られた。このように考え方は分かれるが、共通しているのは「席の間隔を空ける」や「着席者の隣の席は使用不可にする」といったソーシャルディスタンスを取る手法だ。

この対応は店舗の業態を問わず採用されているが、デメリットとしては満卓にすることができないため、稼働率を上げなければ売上が立てられないという点にある。

そのため、現在はテイクアウトやデリバリーなど、店内飲食以外の手法を採用して売上を立てる店舗も増えてきているが、これらの手法を取り入れても従来月商の7~8割程度が限界だと話す店舗が多い。

食材の在庫調整もより重要に

こうした状況下、店舗を運営していくためには、まずは出血を止めることが得策だ。

大手企業では、居酒屋「甘太郎」や焼肉店「牛角」などを展開するコロワイド(神奈川県横浜市)が不採算店196店の撤退を決定。

また居酒屋「和民」などを展開するワタミ(東京都大田区)も店の撤退を発表した。

一方個店の場合、数少ない店舗を休業するのではなく、「休業を続けるか」、それとも「少ないお客だけでもいいから売上を上げるために店舗を開ける」という二択が考えられる。

これについても一長一短あるが、ネックとなるのは食材在庫の問題だ。

どれだけの来店者があるか読めない状況下で、費用を使って食材を仕入れることはリスクになる。

また業態にもよるが、食材の鮮度や賞味期限の問題もあり、迂闊に営業再開もできない。

こうした食材保存の問題に対応すべく、現在注目を集めているのがテクニカン(神奈川県横浜市)が開発した液体急速冷凍機の「凍眠(とうみん)ミニ」だ。

この商品は同社の山田義夫社長が年前に開発した商品が母体となっており、食材の長期保存や解凍時の食材劣化の問題を解消する。

現在は食肉や水産の卸・仲買・加工業、フルーツ加工や日本酒の生酒や調理食材など幅広い食材に対応し、大手回転寿司チェーンや商社、コンビニなどで導入されている。

一般的な急速凍結には、エアブラストと呼ばれる冷たい空気を当てて冷やす方法が用いられる。

しかし気体より液体の熱伝導は早いという特性を活かし、凍眠では液体凍結を取り入れている。冷やしたアルコールにパックした食材を浸して、急速凍結する仕組みだ。

同社の凍眠の場合、マイナス度のアルコールを用いることで、マイナス100度の窒素ガスより8倍早く凍らせ、エアブラストより倍早く凍らせることができる

ゆっくり凍結すると、その間に食品の細胞内の水分が凍り始め、大きく育った氷の結晶が細胞を破ってしまう。

一般の冷凍庫で凍らせた食材を解凍すると、ドリップが出てうまみが逃げてしまうのはこのためだ。

しかし凍眠では素早く凍るため、ほとんど細胞の破壊がない

通常の方法で冷凍した牛モモ肉は、解凍時に5.8%のドリップが出るのに対し、凍眠を利用した肉では0.6%に留まったという結果もある。解凍時の傷みはほとんどなく、見た目や味、食感も鮮度を保ったままだ。

また凍眠で一度凍結させたものは、通常の冷凍庫で保管が可能。長期に保管できれば、使い切れない食材の廃棄もなくなる。

漁獲量や相場が変わりやすい魚介類も蓄えておける上に、凍らせることで寄生虫対策もできる。

調理品は繁忙期に向けて仕込んでおけば、仕入れ値や人件費も抑えることができる。

Withコロナ下での動き方

今後も新型コロナウィルスの影響が長引くことが予想される中、この状況下でもしっかりと売上を立て、利益を出す手法を考えていかなければならない。

その手法の一つが「テイクアウト」「デリバリー」の強化だ。これはすでに3月より外食店舗で動きが活発化しており、周知の読者も多いはずだ。

ただその一方で、「約40%のデリバリー手数料は非現実的」(某外食FCオーナー)という意見も多く、まだ課題も多い。

いかに早急に、投資を抑えつつ販売チャネルを作るか。そうした意味で現在急速に普及が進んでいるのが、「ネットショップ」の活用だ。

三軒茶屋の焼肉店「大阪タレ焼き肉まるproducedbyAthReebo」では、2020年4月にネットショッププラットフォームSTORES」の導入を行った。

精肉販売の「AthReebo(アスリーボ)オンラインショップ」だ。

同店は、オープンから半年も経たないうちにコロナショックに見舞われた。そこでテイクアウトと同時に、オンラインショップを検討したという。

すぐ始められるものという点で、STORESを選んだ。お肉の写真を店内で撮って、テンプレートを選ぶだけ。ほとんど説明を読まないまま、直感的に作成できました」(AthReebo 白石竜登氏)

導入から1カ月半の時点で、ショップ単体での販売売上は300万円を突破した。

同社ではSNSやアスリート人脈を活かして告知した結果、オープン当初は申込みが集中。商品を発送する熊本の業者が慣れていたので、順調にこなすことができた。

店舗の通常営業が再開しても、オンラインとオフラインの双方でお客さんとの接点を増やしたいですね

まずは店舗の状況把握から

売上を上げることも重要だが、まずその前に、店舗の運営方法をしっかり見直しているかという点も忘れてはならない。

それまでの手法を分析した上で改め、今後の環境下に添って店舗の体制を整えていくことが必要となる。

USEN Smart Works(東京都品川区)は、これまで約4万社に対してコンサルティングを行ってきた。

現在、飲食店向けのハード商品やSaasなどが続々と登場する中、同社はこれらサービスを一手に引き受け、各店舗の経営状況に合わせて最適な商品を提供している。

導入してみたけど、使わないサービスもある」や「もっと安く簡単に課題を解決できるツールがあるのでは」といった、店舗のストレスになっている要素を専任スタッフがヒアリングした上で対応するので、より客観的な立場で店舗の経営状態を判断してくれる。

またEBILAB(三重県伊勢市)が提供する「来客予想AI」や「店舗分析BI」というツールも注目されている。

来客予想AIは過去の売上データや天気情報などを入力することで、今後の来店者数を予想できるサービスだ。

これを使うことで、内部の仕入れや仕込み、シフト作成などを先行して見通すことができ、将来のリスクを可視化できる。

このように、まずは現状とコロナ以前との差を把握し、必要なものとそうではないものを見極め、さらに未来について予測を立てていく。

その上で、地道かつ着実に営業をしていくために、まずは奇をてらわずに地元の住民の利用を促進していくことが大切だ。

地域のあらゆる店舗の情報を網羅したポータルサイト「エキテン」を運営するのは、デザインワン・ジャパン(東京都新宿区)だ。

同社のエキテンは無料店舗会員と有料の正会員の2パターンがあるが、無料店舗会員であれば全く費用が発生させずに自店のPRが可能だ。

同サイトには月間750万人のユニークユーザーが訪れており、掲載されている口コミ情報などをもとに自身で利用したい店舗の情報を得ている。

このように、コロナでも身近にあるツールを用いることで、より現実的に施策を打ち出すことは十分に可能だ。

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