近年取り入れる飲食店が増えてきているポイントカード。
ユーザーだけでなく店舗側にとってもメリットのある施策なので、興味を持っている飲食店開業者や経営者も多いのではないでしょうか?
ただし、ポイントカードの導入にはメリットだけでなくデメリットもあるため、導入する際は注意が必要です。
この記事では、飲食店がポイントカードを導入するメリット・デメリットについて紹介していきます。
スタンプカードとの違いや導入方法も解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
ポイントカード(ポイントシステム)の導入方法
ポイントカードの導入方法には、3つの方法があります。
- カード形式で導入する
- アプリ形式で導入する
- 他社のポイントサービスを導入する
それぞれの導入方法について紹介していきます。
カード形式で導入する
ポイントカードの導入方法の中でも定番の方法と言えるのが、カード形式での導入です。
お客さんに対して個別にカードを発行してポイントを貯め、特典として付与していきます。
カードは利用する側のハードルも低く、サービスを利用してもらいやすいという特徴がある反面、忘れたり紛失したりといったトラブルの対応も多いというデメリットがあります。
アプリ形式で導入する
近年導入する店舗が増えてきているのが、アプリ形式での導入方法です。
専用のアプリをスマートフォンにインストールしてもらい、そのアプリにポイントを貯めていきます。
カードのように忘れたり紛失したりすることが少なく、ポイントを確認しやすいというメリットがあります。
一方、アプリのインストールを促す必要がある点は、アプリ形式ならではのデメリットです。
他社のポイントサービスを導入する
Tポイントや楽天ポイントなど、他社のポイントサービスを導入するという方法もあります。
これらのポイントシステムは知名度が高くユーザーも多いため、ポイントサービスを利用してもらいやすいというメリットがあります。
一方、加盟金や毎月のシステム利用料が必要だったり、そのサービスの規約を遵守する必要があるなど、他社のサービスに依存する点はこの方法ならではのデメリットです。
飲食店がポイントカード(ポイントシステム)を導入するメリット
飲食店がポイントカードを導入することで期待できるようになる主なメリットとしては、3点があげられます。
- 集客につながる
- リピーターの獲得につながる
- データを取得して活用できる
それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
集客につながる
ポイントカードは、店舗に来店して飲食をおこなうだけでポイントが貯まり、貯まったポイントに応じて特典があるため、店舗を利用する側にとって非常に魅力的なサービスです。
ポイントサービスが用意されているというだけでお得に感じられるため、集客に大きく貢献してくれる可能性があります。
リピーターの獲得につながる
飲食店の成功には、リピーターの存在が欠かせません。
ポイントカードはリピーターの獲得にも大きく貢献してくれます。
お客さんがどの店で食事するか悩んでいる場合、「あのお店はポイントが貯まるからな…」という理由で選ばれるようになり、リピートしてもらえる確率も上がります。
データを取得して活用できる
導入するポイントシステムによっては、データを取得して活用することもでき、店舗のマーケティングにとって大きな武器となります。
取得できるデータの種類はシステムによって異なりますが、客単価や利用の頻度などの貴重なデータをチェックできれば、データを活用した施策を展開できるようになります。
飲食店がポイントカード(ポイントシステム)を導入するデメリット
ポイントカードの導入によって得られるメリットは飲食店を経営していく上で魅力的なメリットばかりですが、デメリットがないわけではありません。
飲食店がポイントカードを導入する主なデメリットとしては、2点があげられます。
- コストがかかる
- 手間が増える
それぞれのデメリットについて詳しく解説していきます。
コストがかかる
ポイントカードの導入方法としてはカード形式とアプリ形式が一般的ですが、どちらも導入するのにコストがかかります。
カード形式の場合、端末の導入に10万円ほどかかり、カードの発行に1枚あたり数十円ほどかかります。
利用するサービスやカードの種類によっては、1枚あたりの価格が100円以上になるケースもあり、結構な金額になるため注意しなくてはいけません。
アプリの場合、導入や月額費用を無料に設定しているサービスも多いものの、数%〜10%ほどの手数料が発生します。
また、他社のポイントサービスを利用するという方法もありますが、
- 数万円の加盟金
- 数千~数万円の月額費用
- 数%の手数料
など、さまざまなコストが発生します。
手間が増える
ポイントカードを導入する場合、カード形式やアプリ形式などの形式にかかわらずオペレーションの手間が増えるため注意しなくてはいけません。
加入してもらえないと、ポイントカードのシステムを導入する意味がありません。
そのため、まずはポイントカードの存在を周知する必要があります。
周知する際は、ポイントサービスを利用するメリットについて説明するだけでなく、後々のトラブルを避けるために注意点についてもしっかりと説明しなくてはいけません。
また、会計の際にポイントカードの有無を確認する必要もでてきます。
「ポイントをつけてもらうのを忘れていたんだけど…」といったトラブルへの対応が必要になる場面も出てくるでしょう。
さらに、ポイントの清算への対応も必要です。
自分で確定申告をおこなっている飲食店経営者は、申告時の対応も確認しておかなくてはいけません。
このように、ポイントカードを導入するとさまざまな場面で手間が増えることになります。
ポイントカードとスタンプカードの違い
ポイントカードと似たサービスにスタンプカードがあります。
ポイントカードは店舗で使用した金額に応じて貯まるのが一般的です。
一方スタンプカードは、ポイントカードよりも自由度が高いという強みがあります。
来店に対してスタンプを押したり、特定の商品の購入に対してスタンプを押すなど自由にルールを決めることができます。
ただ、自由度が高い分オペレーションのルールが安定しないなど独自のトラブルにつながる可能性もあるので、導入する際は注意が必要です。
ポイントカードとスタンプカードはどっちがおすすめ?
ポイントカードとスタンプカードのどちらを導入するべきかは店舗によって異なります。
スタンプカードの自由度の高さに魅力を感じるのであれば、スタンプカードを導入するべきです。
一方、ポイントカードの利便性や汎用性の高さに魅力を感じるのであれば、ポイントカードを導入するべきでしょう。
オペレーションの手間やルールが曖昧になってしまいやすい点を考えると、飲食店にはスタンプカードよりもポイントカードの方が向いていると考えられます。
まとめ
飲食店がポイントカードを導入するメリット・デメリットについて紹介してきました。
ポイントカードは、導入にコストがかかる上にオペレーションの手間も増えます。
しかし、ポイントカードの導入によって得られるメリットは飲食店にとって魅力的なものばかりです。
特に、ビジネスをおこなう上で欠かせないリピーターの獲得につながる点は非常に大きなメリットになるため、積極的に取り入れるべきでしょう。
ポイントの仕組みなどを一から考えるのが手間に感じるようであれば、Tポイントや楽天ポイント等のポイントサービスを導入するという方法もあるので、ぜひ前向きに検討してみてはいかがでしょうか?