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サンドイッチ屋は儲かる?収益や開業資金・開業方法を解説

「サンドイッチ屋の開業を検討しているが、儲かるのだろうか?」

「サンドイッチ屋のビジネスモデルについて知りたい」

「競合店に勝つためにはどのような対策を打つべきか」

このようにお考えの方に向けて、本記事では「サンドイッチ屋の開業」について徹底解説。

そもそもサンドイッチという業態は儲かるのか?という視点から、開業するメリットや開業手順、サンドイッチ屋で利益を出す方法を説明していきます。

サンドイッチ屋は儲かりやすいビジネス

結論、サンドイッチ屋は儲かりやすい商売といえます。

なぜならカフェなど一般的な飲食店と違って「テイクアウト」が基本だから。小さめのテナントにキッチンスペースと、商品を並べるショーケースや棚があればビジネスが成立します。

大きなテナントを借りる必要がないため、イニシャルコスト(初期費用)を抑えて開業できます。人件費や家賃などランニングコストも低いため、利益を出しやすいビジネスモデルです。

サンドイッチ屋の収益は?

サンドイッチ屋の収益例をご紹介します。月間売上を200万円と仮定したシミュレーションを見ていきましょう。

売上200万円
売上原価40万円
テナント家賃20万円
光熱費5万円
人件費20万円
諸経費10万円
販促費2万円

売上200万円-支出合計97万円で収益は103万円です。

売上200万円を達成するには、1個400円のサンドイッチを月間5000個を販売する必要があります。

月間5000個を実現するには30日稼働で1日あたり166個の販売が必要です。コンスタントに100万円以上の収益を出すことができれば、年収1,000万円以上も実現可能です。

サンドイッチ屋を開業するメリット

サンドイッチ屋は、低コストでの開業が可能であり、店舗運営においては効率的なオペレーションが可能という大きなメリットがあります。

そのため、飲食店の独立開業が初めての人でもおすすめの業態と言えます。

イニシャルコストとランニングコストが低い

サンドイッチ屋の最大のメリットはコストの安さです。イニシャルコスト(初期費用)、ランニングコスト(維持費用)ともに一般的な飲食店と比べて低くなります。

サンドイッチ屋をテイクアウト専門店として開業した場合、以下のコストが抑えられます。

イニシャルコスト例

  • 物件取得費:小規模なテナントで済む
  • 内装費:簡素な内装で済む

ランニングコスト例

  • 人件費:店内接客用のスタッフが不要
  • テナント家賃:テナント面積が小さいため家賃も大幅に抑えられる
  • 光熱費:調理時間が短いためかかりにくい

通常、イートインスペースのある飲食店を開業する場合、客席用のスペースを設けなければならず、ある程度の面積が必要なので物件取得費がかさみます。

物件取得費だけで数百万円というケースも珍しくありません。加えて設備費用がかかったり、家具や食器類を揃えたりと膨大なコストが必要です。店を維持するだけでも、毎月の高額なテナント家賃やスタッフの人件費がかかります。

テイクアウト専門のサンドイッチ屋なら、上記のようなイニシャルコストやランニングコストの大幅な削減が可能です。固定費が少ないため利益を出しやすいビジネスモデルといえます。

調理技術が必要ないため未経験でも開業できる

サンドイッチは特別な調理技術が必要なく、商品完成までの作業工数も少ないです。

たとえばフルーツサンドの場合、フルーツを切って生クリームと一緒に挟むだけで完了です。マニュアルと衛生管理さえしっかりと整えておけば、飲食業未経験者やアルバイトでもすぐにマスターできます。

飲食店でありがちな「キッチン経験のあるスタッフ募集」も必要ありません。未経験スタッフでも十分に店舗を回すことができます。

スタッフの技術面や工数面の負担がとても少ない、人材採用もしやすいなどの観点から、サンドイッチ屋の開業ハードルは低いといえるでしょう。

 メニュー数が多く、作り置きも可能

メニュー数をいくらでも増やせるのもサンドイッチ屋の大きなメリット。

商品のレパートリーを増やすことで、来店した人に選ぶ楽しみを与えることができます。結果、顧客満足度アップにもつながるのです。

また、サンドイッチは作り置きも可能です。前日や当日営業前に仕込みをしておくことで、営業開始すぐにお客様に提供可能です。作り置きで商品数をキープしておけば、当日店舗が混んでも調理業務に追われずに済みます。

サンドイッチ屋の開業に必要な費用

サンドイッチ屋の初期費用は200万〜500万円程度です。店舗の立地や規模にも左右されますが、必要な初期費用の目安をまとめたのでご参考ください。

費用名内容
物件取得費テナントを契約、取得するための費用保証金や敷金礼金、仲介手数料なども含む
内装工事費テナントの内装を工事する費用保健所の審査があるので厨房設備や水回り設備の基準を満たす必要がある
厨房機器費ガスコンロや冷蔵庫、調理台など厨房設備費サンドイッチ屋は調理工数が少ないため大がかりな設備は必要ない
調理器具やユニフォーム費オーブンレンジやミキサーなどの費用スタッフが着用するユニフォーム費用
費用名金額
物件取得費100〜200万円程度
内装工事費坪単価20〜30万円※5坪の場合、100〜150万円程度※スケルトンor居抜きで金額は大幅変動
厨房機器費数十万円程度
調理器具やユニフォーム費数万円〜数十万円程度

初期費用はあくまで目安です。特に内装費は、スケルトン(設備が何もない状態)なのか、居抜き(ある程度設備が揃っている状態)なのかで大きく変わります。たとえば、居抜きテナントを借りて厨房設備や水回り設備が使える状態だった場合、内装工事費は大幅に抑えることができるでしょう。

サンドイッチ屋を開業するまでの流れ

サンドイッチ屋のメリットや費用をお伝えしました。続いて、サンドイッチ屋を開業するための具体的な手順をご紹介します。

1. 競合とマーケットを調査する

まずは競合とマーケットの調査です。サンドイッチ屋を出店したいエリアに、競合店があるのかリサーチしましょう。

人通りが多いほど売上は見込めますが、駅構内やショッピングモール内などは出店費用が高いのでおすすめできません。ある程度の人通りがあり、競合店がない(あるいは少ない)のであれば、問題ないでしょう。

もしエリア内に老舗や人気のサンドイッチ屋がある場合、新規出店しても売上を伸ばすのは難しいといえます。よほどの勝算がない限り、出店を見合わせた方が良いでしょう。

2. 店のコンセプトとターゲットを決める

出店エリアが決まったら、店舗のコンセプトとターゲットを決めましょう。

コンセプトでは自分たちの想いやこだわりだけでなく、周辺のパン屋や飲食店などの事情も勘案するのがおすすめ。周辺事情を勘案し、自分たちが思い描くコンセプトを作りましょう。

ターゲットは、ビジネスマンが多いエリアなら、20~30代の忙しい男性向けのボリューミーなサンドイッチを作る。大学生が多いエリアなら、価格抑えめでレパートリーを増やすなど。

エリア事情とメインとなりそうな客層を考慮し、それに合わせたターゲットを設定しましょう。コンセプトやターゲットが固まったら、同時にメニューやレシピ、仕入れ先なども調べておくとスムーズです。

3. テナントを探して契約する

続いて、テナント探しと契約です。基本的には「好立地」かつ「低家賃」のテナントを探しましょう。

人通りが多いエリアかつ競合店がない(あるいは少なくて勝算がある)場合は、同エリアで低家賃のテナントを探します。テナント探しでは複数の不動産窓口を回るのがおすすめ。いくつか候補をピックアップし、内覧した上でベストなテナントに決めましょう。

テナントを決める際は、物件取得費や内装費のことも考えておいてください。契約時にまとまった費用がいくらかかかるのか、テナント引渡し後どの程度の内装工事が必要かなどを、あらかじめコストを見積もっておきましょう。

4. 内装工事と開業準備を進める

テナントを契約したら、続いて内装工事です。サンドイッチ屋はテイクアウトが基本なのでイートインスペースは必要ありません。

調理ができる最低限の厨房設備と商品を並べるスペース、レジ対応ができるスペースがあれば運営できます。設備が揃っている「居抜き物件」を借りた場合、10万円程度で施工が完了することも。

スケルトンで借りた場合は数百万円かかるなど、テナントの契約状態によって内装費は大幅に変わります。初期費用を抑えるために内装をどうするべきか考えながら動きましょう。

5. 飲食店営業許可を取る

サンドイッチ屋は飲食店なので、飲食店営業許可を取る必要があります。開業予定エリアを管轄する保健所に申請を出し、担当者の現場チェックでOKが出て晴れて許可が降ります。

また、飲食店営業許可を取るためには「食品衛生責任者」の資格が必要なので要注意。

店舗運営における衛生管理を担う人を1人配置しなければならない(店長またはオーナー)ので、代表者の名前で許可を取得しましょう。食品衛生責任者は、数時間の講習を受けることで取得できます。

6. 開業する

内装工事が完了し、営業許可が降りたら、いよいよ店舗オープンです。開業すぐに沢山のお客様が来るとは限りません。そのため、SNSなどを使った集客も同時並行することが重要です。スタッフを雇用する場合は、開業までにマニュアル体制も整えておきましょう。

サンドイッチ屋を開業する際の注意点

サンドイッチ屋の開業にはメリットが多い一方で、注意点もあります。特に以下の2つには注意が必要です。

 減価率が上がりやすい

サンドイッチは、パンに挟む材料によっては減価率が上がりやすいのが難点。フルーツサンドの場合、イチゴやマンゴーなど原価の高いものを沢山使えば、利益は減ってしまいます。

利益率が下がると、それをカバーするために販売価格を上げざるを得ません。販売価格が上がれば、お客様にも「これならコンビニのサンドイッチで良いかな」と思われる恐れがあります。

顧客満足度をキープあるいは向上させるためにも、減価率と販売価格のバランスは慎重に考えましょう。

 生ものが多いので衛生管理に要注意

サンドイッチは調理が簡単ですが、衛生管理に注意が必要です。

特にフルーツや生野菜などの「生もの」を扱う場合は要注意。食材が傷みやすいため冷蔵管理を徹底する必要があります。

お客様に提供した商品が原因で食中毒が起こると、取り返しのつかない状態になってしまうことも。店舗としては営業停止処分が科せられるため、衛生管理は徹底しましょう。

サンドイッチ屋で利益を出すためのポイント

サンドイッチ屋は、しっかりと手順を踏めば問題なく開業できます。

しかし、重要なのは開業後。どのように利益を出し、店を運営していくか考えることが大切です。ここでは、サンドイッチ屋で利益を出すためのポイントをご紹介します。

人通りが多く、家賃の安いテナントを借りる

売上を確保できても利益率が低ければ、当然利益は出ません。

利益率を高めるために、コストの幅が広い「テナント家賃」を抑えるのが最善策といえます。サンドイッチ屋はテイクアウトが基本なので、駅から近いなど好立地な場所が良いでしょう。

ただし、好立地だけだと家賃は高くなるため、「居抜き物件」または「坪数が少なく家賃の低いテナント」がおすすめ。

最初のテナント探しに一番時間をかけるべきといっても過言ではありません。複数のテナントを内覧し、もっともコストパフォーマンスに優れた物件を選びましょう。

顧客ニーズを把握し、商品力を高める

利益を出すためには、分母である「売上」を多く確保するのが大前提。売上アップのためには顧客ニーズを把握し、商品力を高めることが重要です。

競合やマーケット調査を入念に行い、顧客ニーズを分析しましょう。SNSなどを使って競合店の売れ筋商品や顧客の傾向などもリサーチし、自店の商品開発にも活かしましょう。

言わずもがな、見栄えが良くて美味しいサンドイッチは顧客から喜ばれます。顧客ニーズを把握し、競合店にはない魅力的な商品を作りましょう。

まとめ

サンドイッチ屋はテイクアウトが基本であり、イニシャルコストやランニングコストが安いので儲かりやすいビジネスといえます。

しかし経営を成功させるには、入念なマーケット調査や減価率の設定が必須です。

テナント家賃や人件費、設備費用などコストを抑えながら、集客を見込めるエリアに出店する必要があります。入念な準備を行うことで、サンドイッチ屋を成功に導くことができるでしょう。

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