新しく飲食店を始めたばかりは、新規顧客の獲得にばかり躍起になってしまう傾向にあります。
もちろん、店舗を繁盛させる上で新規顧客は欠かせませんが、同時にリピーターの獲得にも力を入れ、リピート率も高めていかなくてはいけません。
この記事では、飲食店のリピート率について紹介していきます。
- リピーターの概要
- リピーターを獲得するメリット
- リピーター獲得のために取り入れるべき施策
などについて紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
飲食店のリピーターとは
リピーター(常連客)とは、複数回店舗を利用してくれるお客さんを指す言葉です。
初めて店舗を利用するお客さんは新規顧客と呼ばれ、新規顧客の中には一度の来店限りで店舗に来なくなってしまう人もいれば、店舗のことを気に入って複数回来店してくれる人もいます。
この、複数回来店してくれる人を、一般的に「リピーター」や「常連客」と呼びます。
株式会社リクルートライフスタイルの調査によると、飲食店を利用するユーザーのリピート率は77.5%とされています。
参考:https://www.recruit.co.jp/newsroom/recruit-lifestyle/uploads/2018/09/RecruitLifestyle_ggs_re20180925.pdf
リピート率は店舗によって異なるため、すべての飲食店のリピート率が7割以上というわけではありませんが、リピーターの存在は飲食店を繁盛させる上で欠かせないのも事実です。
飲食店を繁盛させるには、いかにしてリピーターを獲得していくかが重要になります。
飲食店がリピーターを獲得するメリット
飲食店を経営する上でリピーター獲得に力を入れるべきと言われるのは、リピーターを獲得することでさまざまなメリットが期待できるからです。
飲食店がリピーターを獲得することによって期待できるようになる主なメリットとしては、3点があげられます。
- 継続した売上につながる
- 口コミを広げてくれる
- 新規顧客を呼び込んでくれる
それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
継続した売上につながる
飲食店の売上は、初めて来店するお客さんによる売上とリピーターによる売上の2つに分けることができます。
新規のお客さんはそのとき限りの売上にしかなりませんが、リピーターは複数回の継続した売上につながります。
新規顧客ばかりの店だと売上が安定せず、店舗経営も好不調の波が激しくなってしまいますが、リピーターが増えると売上が安定し、店舗経営も順調にいきやすくなります。
口コミを広げてくれる
自分が知っているお店を他の人にも知ってほしいと考える人や勧めたいと考える人は少なくありません。
そこで期待できるようになるのが、口コミでの店舗紹介です。
リピーターのお客さんの中には、SNSやグルメサイトなどで積極的にお店の口コミを投稿してくれたり、広めようとしてくれる人がいるかもしれません。
お店の関係者ではない第三者の自然な口コミは大きな宣伝効果を発揮してくれるので、お店にとって嬉しい存在になります。
新規顧客を呼び込んでくれる
常連客の中には、知り合いを連れて来店してくれる人もいます。
自分がひいきにしているお店や良いお店があると、知り合いと食事に行く時の選択肢としてお店を選んでくれることもあるでしょう。
常連さん自体が店舗にとって非常にありがたい存在ですが、さらに新規のお客さんを連れてきてくれれば、新たなリピーターを増やすことができるかもしれません。
飲食店のリピート率を高める4つの施策
さまざまなメリットをもたらしてくれるリピーターですが、獲得するにはどういった施策を展開していけばいいのでしょうか?
飲食店がリピーターを獲得するために実践したい代表的な施策としては、4つがあげられます。
- おいしい料理を提供する
- 質の高い接客でもてなす
- リピートしたくなる仕組みを用意する
- SNSで情報を発信する
それぞれの施策について詳しく解説していきます。
おいしい料理を提供する
飲食店をリピートする理由として最も多いのが、「料理・メニュー」です。
これにはメニューが充実しているかどうかなども含まれていますが、最終的には料理の味です。
おいしい料理を提供して気に入ってもらえれば、リピートしてもらえる可能性も高くなります。
おいしい料理を提供するのは飲食店にとって当たり前のことですが、インターネット上の口コミを見ていると、その当たり前のことが中々できていない飲食店がたくさんあることも事実です。
そのため、味にはこだわりを持って常に研究や試行錯誤を行っていくことが大切です。
質の高い接客でもてなす
いくら料理がおいしくても、スタッフから不快な思いをさせられてしまえば、その店舗をリピートしたいとは思いません。
そのため、リピーターを増やしたいのであれば接客の質にも目を向ける必要があります。
接客の質はスタッフの教育によっていくらでも高められるので、スタッフの教育体制を整えるなどして質の高い接客を提供できるよう努力しましょう。
リピートしたくなる仕組みを用意する
料理の味や質の高い接客はリピーター作りに欠かせませんが、それらの条件を満たしていても数多くの飲食店の中でリピートしてもらうことは容易ではありません。
そこで用意したいのが、お客さんが店舗をリピートしたくなる仕組みです。
ポイントカードやスタンプカードを用意し、貯めたポイント・スタンプの数に応じて特典をもらえるようにすれば、リピーターを増やせる可能性があります。
SNSで情報を発信する
一度来店して店舗に好印象を持ったものの、その後なかなかお店に行く機会がなく、店舗の存在を忘れてしまっているお客さんは少なくありません。
リピーターになる可能性があるお客さんの来店を促すには、「SNS」が有効です。
SNSで店舗の情報を発信し、その情報がお客さんの目にとまれば、SNSをきっかけに店舗のことを思い出し来店してくれるかもしれません。
また、来店した際にSNSのアカウントをフォローしてもらえるような仕組みを作れば店舗のことを忘れられてしまうことも予防できます。
まとめ
飲食店のリピート率について紹介してきました。
飲食店を繁盛させるには、新規顧客の獲得以上にリピーター獲得が重要になると言っても過言ではありません。
お客さんのリピート率を高めることができた場合、飲食店においてさまざまなメリットをもたらしてくれます。
リピーターは決して簡単に獲得できるようなものではありませんが、今回紹介した4つの施策を実践しリピート率向上に向けてぜひ取り組んでみてください。